以前にシチズンの盲人用腕時計を取上げましたが、こちらはセイコーの盲人用腕時計の男女セットです。文字盤が完全金属製で2針の針も丈夫に設計してあるようです。とは言っても、機械の構造自体は普通の腕時計と同一なので、針に直接触れるという使い方には、ちよっと心配もありますね。
裏蓋を開けて見ました。なにか見覚えのある機械ですね。どちらも6618Aという機械で、サイズの違いはケースによります。どうもスポーツマン17と基礎キャリバーは同じようですね。
特殊な模様の金属製文字盤ですね。インデックスは指で確認しやすいような形状です。針は秒針はありませんよ。普通の時計は、針を軸に差し込んであるだけなんですが、この時計は長針は四角い軸(■)になっていて、ビスで留める構造です。ラフに指で触れてもずれないような配慮ですね。短針は軸が太いため、普通の差込式です。
すべて分解洗浄をしました。そうですね。スポーツマン17と一緒ですね。この機械は、四番車には極小の座が嵌るため注意をして紛失しないようにしなければなりません。
組立に特には問題はありません。女性用も全く同じですので、同じ作業を2回行いました。測定の結果は、女性用のテンプの方が素直で、データが安定していますね。
風防が開くわけですから非防水は当然ですが、どちらの個体にも裏蓋にOリングが入っていましたが、どうもオリジナルではないようです。適正なサイズのものに交換をして裏蓋を圧入して完成です。この機械は、ディズニータイムなどにも使われているようですが、ケースは、実用性重視のしっかりとした作りですね。健常者の通常使用として全く問題はない時計です。