今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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うっ、動かない~PEN-Fの巻

2017年05月23日 17時30分28秒 | ブログ

なんか夏みたいに暑いですね。体がついて行きません。久しぶりのPEN-F #2186XXですけどね。最近PENファンさんの皆さんは頑張りが足りないですよぉ。この個体は、まったく巻き上げレバーが作動しなくなったとのこと。応急処置でもまった反応がありませんので分解をして原因を探っていくしかありませんね。全反射ミラーは、汎用ミラーから切り出したものに交換されています。

分かって見れば、ボトムプレートを外した時点で見えていたんですね。チャージギヤの間にM1.7の皿ネジが噛み込んでいます。これはギヤを完全に分解しないと取り出すことが出来ません。しかし、これは気が付きませんよね。

本体側も洗浄をして組み立てて行きます。

 

 

噛み込んだネジをやっと取り除きました。しかし、シャッターユニットなどにこの規格のネジは使われていないし、脱落している部分もありません。観察するとクロム仕上げなので、上下カバーの外装にしか使われていないネジです。しかし、ネジの欠品はありませんでしたよ・・

まっいいや。シャッターユニットは完全に分解洗浄をしてあります。

 

 

シャッター幕を取り付けてユニット完成。シンクロリード線が外れていますので半田付けをしておきます。

 

光学系のプリズムなどの状態は非常によろしい。全反射ミラーを交換する必要があったのだろうか?

 

これで組立は完成。シャッターの調子は非常によろしい。

 

 

底部もきれいに仕上がっています。

 

 

ネジはミステリーですが、全反射ミラーが交換されているところから、カバーを取り付ける時に外装ネジがカメラ内に落下してしまい、降っても出てこない。「ええい、面倒だ」と別のネジで組み立てた。ということではないでしょうかね?どちらにしても、純正ネジの予備が手元にある分解マニアさんの仕業でしょう。PEN-Fは古いですので、外装の汚れも激しい個体が多いのですが、この個体もシボ革は茶色の手油が溶け出しました。ピカピカにきれいになりましたよ。

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