今朝目覚めたらロンドンオリンピックの100mはウサインボルトが9.63秒で優勝だってね。毎度東京オリンピックのお話で恐縮ですが、東京大会の100m優勝はアメリカのボプ・ヘイズだった。セイコーが初めて水晶時計による公式時計を担当した。誰が10秒の壁を破るのかが注目されたが、その時のヘイズのタイムは準決勝で9.9秒であったが、追風未公認で、決勝は10.0秒であったと記憶しています。実況のアナウンサーが「褐色の弾丸が飛んでくるようだ」と形容したのを覚えている。映画、東京オリンピックのナレーターが「人間はどこまで速くなれるのだろう」と言ったが、正しくその感を強くしましたね。で、少し前にも来ましたが、オリンパス・フレックスです。部品取りとして入手されたそうですが、メンテナンスで現役になるのではとのご依頼です。まぁ、ボチボチやりますね。
絞りダイヤルと絞り羽根が同調しないとのこと。カバーを分離した時にリンケージを正しくセットしていないのです。その他は特に不具合はありませんので、メンテナンスをして行きます。このカメラのレンズは、コーティングの劣化や曇りが進行しているものが多いようです。後玉ですが、コーティング劣化により曇りがあって清掃は不可能の状態です。
洗浄したピントグラスです。シミのようなカビ痕のような汚れはすでにガラスを侵しており、清掃は出来ませんでした。反射ミラーのメッキの劣化は進んでいますね。
フレームへのセットは2つの板バネによります。何度も拭き上げられたピントグラスは、スリが摩滅して素通しに近くなっていますので、ファインダー像は見やすくはないですね。サンドブラストを掛けて修正してみたら? 粒度が分からないしね。
中玉も劣化が進んでいますが、以前の個体よりは良い方かなぁ・・シャッターのクリーニングと注油をしておきます。
不具合であった絞りダイヤルと絞り羽根の同調を確認しています。
メンテナンス終了。レンズの曇りはそれほどひどくはなく、充分に実用になると思います。ft表示機なので、やはりこの個体も海外からの里帰り機ということでしょう。