ボチボチお休みしてと思っていますが、そうも行かないのですね。すでにお受けしている作業が遅れているので・・で、このPEN-FT #1179XXは初期型ですね。巻上げかスムーズでない。コマ送り不良。ファインダーが暗い。などのお訴え。巻上げはメンテナンスで改善すると思います。コマ送りはスプールの磨耗と思いましたが、そうではなくて、巻上げと巻き戻しレバーの負荷が大きいだけだと思います。(60枚以降で重くなるとのことで)ファインダー暗い、は、何度もハーフミラーが拭き上げられて、殆どメッキが残ってないじゃん。この頃の個体としては露出計が元気だなぁと思いましたら、基板別体タイプに交換されていますね。流石に、初期のユニットでは厳しいですからね。
ちょっとハレーション画像ですみません。(補正はしました)分解してみると・・・あら~、これはちょっとイヤですね。このシャッター幕ユニットは多分、後期の部品に交換されていると思いますね。それは良いとして、問題は→のビスです。そもそも、この頃の個体は+ビスではなくて、頭の大きなスリ割りビスのはずです。しかも孔位置が妙にずれています。しかも、留めビス3本とも緩んでいます。目がきついのにイヤだなぁ。これは、オリジナルのビスが緩まずに頭が折れてしまったので、その隣りにネジ孔を開けたのですね。この頃のビスは真鍮製でネジロックが親の仇みたいにきついので緩める時はコツがあるのです。
後ろ側から見てみるとね。右側に本来の真鍮ビスの残骸が残っていますね。何故、横に孔を開けたんでしょう? ナマクラな真鍮ビスなんだから、正確にセンターを出して孔を拡大して行けば、きれいに取り除けるのに。まぁ、他人様の考えることは分かりません。私としては、極力、オリジナルの部品にキズをつけないように、オリジナル性を損なわないように。を考えて作業をしますね。