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今日の筆洗

2022年10月12日 | Weblog

薄いコートがほしくなるほど寒くなったかと思えば、またちょっと暑くなってみたりとこの秋は調子っぱずれで、ややこしい▼奇妙な天候に惑わされているのはなにも人間さまばかりではなさそうだ。近所の公園に出かけるとソメイヨシノやカワヅザクラの花がちらほらと咲いている。長年の散歩コースだが、これほどの返り咲きはちょっと記憶にない。ぽつんと咲いたサクラの白い帰り花がどこか寂しげに見える▼季節に合わぬ開花を専門的には「不時現象」という。サクラの場合、夏に台風などの影響で葉が落ちてしまうと成長を抑制するホルモンが不足して、花芽が目を覚ましやすいらしい▼こうした状態で秋を迎え、気温が下がった後、暑さのぶり返しなどがあるとサクラの方は冬が終わって、春が来たんだと勘違いして、花を咲かせるそうだ▼なるほど、夏場の台風といい、このところの寒かったり、暑かったりの陽気といい、返り咲きの条件にあっているのだろう。冬さえまだ来ていないのにサクラの早とちりを誘ったらしい▼<物すごやあらおもしろのかへり花>は江戸期の上島鬼貫。おもしろいかもしれぬが、言い伝えではサクラの「時なしの花」はあまり縁起のよいものではないらしい。地域によっては変事や不思議な出来事の前兆ともいうそうだ。前兆はともかくこの寒暖差、体調の管理にはくれぐれもご注意を。