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今日の筆洗

2022年10月11日 | Weblog

「咳(しわぶき)。恥づかしき人に、物言はむとするにも、先(ま)づ、前(さき)に立つ」▼「枕草子」の中で見つけた。「恥づかしき人」になにか言葉をかけようとするときに限ってむせて咳(せき)が出てしまう。そんな意味だろう▼問題は「恥づかしき人」。今の感覚だと珍妙でみっともない人物が浮かんでくるが、逆である。こちらが恥ずかしくなるほど身分の高い人。そういう人を前にすると緊張のあまり咳が出るというのであろう▼「恥づかしき人」の意味が正反対になるように言葉は時代とともに変化する。文化庁の調査によると「なにげなく」の意味で「なにげに」を使う人は47%、「中途半端でない」の意味で「半端ない」は46%、「正直なところ」を意味する「ぶっちゃけ」は41%。いずれも半数に迫る▼当欄に「なにげに」などと書けば、校閲部が青い顔をして飛んでくるが、もはや市民権を得ているのだろう。『日本俗語大辞典』によると「なにげに」の登場は一九八〇年代半ば。「ぶっちゃけ」は二〇〇〇年代前半。木村拓哉さん主演のドラマ「GOOD LUCK!!」のせりふと関係があるらしい。時間をかけて浸透した▼「そうではなくて」の意味で、若い人が使う「ちがくて」や「○○みたいに」の「○○みたく」の使用率はまだ二割そこそこ。いずれは当たり前になっていくのか。言葉の変化を受け止める一方でぶっちゃけ、戸惑う。