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浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

アンリ・テミアンカ アイリーン・ジョイスによるアレンスキー

2006年06月15日 | 器楽奏者
僕の大好きなサロン音楽作曲家アレンスキーのニ短調ピアノ三重奏がある。現代の演奏家によるLPも持っているが、同時代人のテミアンカに勝る演奏はないと、僕は断言する。(ただし、僕の考えは正しくない場合が多い。)

アレンスキーは一般に評価の高い作曲家ではないようだが、僕の評価はとても高い。こんな大衆受けする作品で、しかも上品で格調高く、構成もしっかりとした作品が、どうして濱口庫之助以下の評価を受けているのか、僕は大いに不満である。人生いろいろよりも、ずっと人生について語っているし、もっと妖艶であるというのに、評論屋の人たちは、ちゃんと歴史に埋もれた名曲・名演奏を拾い上げてもらわなくちゃいけない。

アイリーン・ジョイスのピアノがまた、格別にいい。第1楽章の冒頭の和声の変化にぞくぞくしていると、その上にテミアンカの情感豊かな歌が重なって、曲は勢いを増して展開してゆく。嗚呼、なんという名演奏なのだろう。続きは下のCDで是非お聴きいただきたい。

盤は、BiddulphのCD LAB060(原盤は1938年録音のパルロフォンSP)。



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