浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

クレンペラーによるヤナーチェック「シンフォニエッタ」

2007年09月22日 | 指揮者
クレンペラーについては、三文オペラのSP盤を復刻して遊んだ記事を載せたことがあった。それ以来、1年以上聴く機会は無かった。僕にとっては結構距離感のある指揮者ではあるが、今日は久しぶりの休日をクレンペラーとともに音楽室で過ごしてゐる。

クレンペラーが現代音楽の旗手といふ位置に立ってゐたことは周知の事実であるが、CD時代になってこの事実を知る人は少なく、ネット検索でもあまりヒットしない。

このM&Aによるライブ集CDはプリムローズがお目当てで購入したものだったが、今日は普段は耳を傾けてこなかったいわばB面の方に焦点を当てて聴いてゐる。クレンペラーのファリャ、ヤナーチェック、バルトークはイメージ的には遠い存在ではなかったが、CDの世界では珍しいのかも知れない。ここらの事情は、「クレンペラーのページ」といふサイトで詳しく紹介されてゐる。

さて、クレンペラーのヤナーチェックだが、クーベリックで聴きなれた耳にはとても愉しい音楽に聴こえるのだ。この土着の音楽のやうな近代音楽を自分流に手なずけ、テンポの変化や金管楽器のことさらの強調や変化によってクライマクスを築いてゐて、新たな発見がたくさんあった。曲の完成から丁度四半世紀に当たる1951年に、此れほどまでに完全にこなれてゐるのは本当に驚きである。

盤は、米國Music & ArtsによるCD CD-752。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。