京都府乙訓地域の教員らでつくる「京都乙訓ふるさと歴史研究会」は、戦国時代に乙訓の自治を担った武士集団「西岡衆(にしのおかしゅう)」についてまとめた冊子を作った。応仁の乱(1467年)で活躍した野田泰忠や、織田信長勢と対立して殺害された物集女宗入ら6人を、イラストと分かりやすい説明文で紹介している。
西岡衆は都の近郊で時々の政権を支え、時にはあらがうなどして、中央政治に大きな影響を与えた。
冊子では、応仁の乱に参戦した野田泰忠が合戦の詳細を書き残した「軍忠状」のほか、1570年に浅井長政らの軍勢に追い詰められた信長勢を西岡衆が支援して和睦につなげたエピソード、信長の配下として乙訓を支配した細川藤孝へのあいさつを拒否し、勝龍寺城下(長岡京市)で暗殺された物集女宗入などについて記している。また、西岡衆が山崎の合戦で明智光秀側についたことや、天下統一を果たした豊臣秀吉によって乙訓が直轄領になり、武将の多くが百姓に転身したことも紹介。「時代の激しい流れに翻弄(ほんろう)されながらも、民の豊かな暮らしを願い、力強く生きた」と評している。
表紙のイラストは、山崎の合戦に参戦した革嶋秀存や神足友善、鶏冠井雅盛、寒川運秀を含めた6人で、長岡京市のイラストレーター添田一平さんが描いた。文献がほとんど残っていない武将も多く、拠点にした場所や子孫などからイメージを膨らませたという。
冊子は概要版で、B4判4ページ。3千部作り、市内の小学5年~中学3年全員に配った。今後、詳細版も作製する予定。同研究会長の中西昌史さん(50)=京都市西京区=は「古里の歴史を学び、15日の向日市まつりで行われる西岡衆武者行列を楽しんでほしい」と話している。
冊子は市文化資料館などで入手できる。問い合わせは中西さん携帯電話080(3036)3035。
【 2015年11月12日 11時46分 】
西岡衆は都の近郊で時々の政権を支え、時にはあらがうなどして、中央政治に大きな影響を与えた。
冊子では、応仁の乱に参戦した野田泰忠が合戦の詳細を書き残した「軍忠状」のほか、1570年に浅井長政らの軍勢に追い詰められた信長勢を西岡衆が支援して和睦につなげたエピソード、信長の配下として乙訓を支配した細川藤孝へのあいさつを拒否し、勝龍寺城下(長岡京市)で暗殺された物集女宗入などについて記している。また、西岡衆が山崎の合戦で明智光秀側についたことや、天下統一を果たした豊臣秀吉によって乙訓が直轄領になり、武将の多くが百姓に転身したことも紹介。「時代の激しい流れに翻弄(ほんろう)されながらも、民の豊かな暮らしを願い、力強く生きた」と評している。
表紙のイラストは、山崎の合戦に参戦した革嶋秀存や神足友善、鶏冠井雅盛、寒川運秀を含めた6人で、長岡京市のイラストレーター添田一平さんが描いた。文献がほとんど残っていない武将も多く、拠点にした場所や子孫などからイメージを膨らませたという。
冊子は概要版で、B4判4ページ。3千部作り、市内の小学5年~中学3年全員に配った。今後、詳細版も作製する予定。同研究会長の中西昌史さん(50)=京都市西京区=は「古里の歴史を学び、15日の向日市まつりで行われる西岡衆武者行列を楽しんでほしい」と話している。
冊子は市文化資料館などで入手できる。問い合わせは中西さん携帯電話080(3036)3035。
【 2015年11月12日 11時46分 】