大学2年 8

西村と川泳ぎに行ったのもこの頃である。大学1年の時も行った。その後何年かは毎年行っている。都田川の上流だ。川幅はあまりないが、水はきれいで気持ちがよかった。かなりの高さがある岩場から飛び込むこともできた。

この年は、中学時代の同級生と偶然会っている。中学時代はあまり真面目な男ではなかった。どちらかといえば「落ちこぼれ」の部類に属した。今、何をしているの、と聞くと、歯科技工士になっているという。バリバリと稼いでいるとのことだった。びっくりした。一浪して東京の大学でヘラヘラしている私とは大違いである。しかも、きれいな彼女までいた。羨ましい。

こんなところで泳いでいる場合じゃないな、と思った。

思ったが、ヘラヘラと長い夏休みを過ごしていくのだった。