極私的デンデケデケデケ

音楽との出会いからバンド活動を辞め、社会人になるまでをつづっております

つり3

2006-11-21 00:14:08 | Weblog
近くに軽く投入する。すぐにアタリがあった。釣れた。6センチ程のハゼのような魚だった。長時間遠投していたのはなんだったのだろうか。体は小さくても、ちゃんとした魚が近くにいたのである。地上はまだ冬の季節でも、母なる海には、春の足音が聞こえていたのだ、、、などという文章を書いた。小論文のつもりで、もっと「もっともらしい」言い回しを使ったかもしれない。

これは、ウケた。

作文を持っていって面接をした。四ツ谷近くのビルだった。面接も盛り上がった。これはイケる、と思った。一生、釣り記者でいいか、と聞かれ、即答で「もちろんです」と答えた。これもウケた、気がする。

面接官の「次は給料とか、具体的な話をしましょう」と言ったことばが忘れられない。

ところが、何日経っても「次」の連絡はなかった。


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つり2

2006-11-03 07:17:17 | Weblog
乏しい知識と技量でカレイかなにかが釣れるのではないかと、それでもしばらくは遠投を続けたが、まったくアタリはなかった。まわりを見渡してみても私のほかに釣り人はいない。もともと釣れる場所ではなかったのかもしれない。

帰ろうかと思った時、いつのまにかひとりの老人が近くにやってきていた。釣りの道具を持っている。

老人は、餌をくれないか、と言う。私の持っている「イソメ」をである。見れば老人、「生餌」を持っていないようだった。

私の「イソメ」を針につけた老人は近場に軽くキャスティング。すると、魚が釣れたのである。

「やっぱり、餌がいいと釣れるのお」と言い、瞬く間に2、3尾は釣っていった。

驚いた。

それまで遠投ばかりしていた私も見習ってやってみた。


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