武久塾

介護を受ける者として感じたことを徒然に

あずける

2016-04-27 11:29:13 | 武久の視線
親が子を園にあずける
子が親をデイにあずける



「あずける」、、、NHKでもその言葉で表していたので一般的なのだろう
 あずけるから安心して仕事が出来る、あずけるから家事などの時間が取れる 


「あずける」と言う事は、生活してゆく上でとても大切なこと
しかし、たまにニュースの話題にも取り上げられるほどに、保育業界、介護業界、どちらも人手不足の低賃金


少し前、ネットやニュースで騒がれた「保育園落ちた、日本死ね」、、、
子を、にせよ、親を、にせよ、あずけられないのは死活問題なのに、人手不足の低賃金


一般の業種と保育士、介護職とのステイタスの差は、もはや人権問題なのかとも思う
この問題には、色んな要因があるのだろうけれど、、、



この問題の根底には、人を「あずける」「あずかる」という
人の意識的なところに、重大な問題があるのだと、僕は思う。




(写真撮影 妻 武久利江子)

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尊厳、、、

2016-04-13 11:40:45 | 武久の視線
最近、目にすることが多い「尊厳」、、、大切な事なのだろうと思う


この身になって思うが、お年寄りにしろ、不治の病の方にせよ「尊厳」おごそかなものになりたいのだろうか?
人は必ず死ぬ「死」とはおごそかなもの? 僕には自然なものに見える

死因は何であれ命あるものは、いつかは必ず死ぬ
おごそかでもなくていい、ただ見送ってもらえればいい


戦火の中に消えて行った命、災害や事故の中で一瞬のうちに失われた命
尊厳なんて言う言葉も、死ぬと言う自覚さえも、見送りも何もなく一人失せてしまった命たち、、、



高齢者、不治の病、、、その方々に尊厳を感じるのは支援者の自由なのだろうけれど
尊厳が欲しい高齢者も、尊厳が欲しい患者もいないと思う


ただただ最後の時まで、人らしく生きていたい それだけのような気がする
あえて尊厳とまで使わねばならぬのは、支援者側の心の荒廃ぶりなのだろう、と僕には映る。



(写真 介護ライター野田明宏)

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内・外発信

2016-04-06 15:58:37 | 武久の視線
どんな職種、どんな立場でもあるのだろうけれど、、、
代表的な例に例えれば、サラリーマンが上司の悪口を言いながら飲んでいる


決してこの行為がどうの、こうのの話しではない
他人が何を話そうが、愚痴を言おうが批判していようが自由なのだ


ただそれが発信されるブログやSNSなんかでは如何なものかと
僕らの立場の障害者、そんな障害者同士でも否定批判も起こるし、僕も経験した


同じ障害者なのに、同じカテゴリの中の人間なのに、そんなにイガミ合わなくてもと、僕は思う
これと同じように専門職同士の中にも否定や批判、多数決的思考、他人や何かのせい、、、的なものが見え隠れする


はたして今、論ずるのは内側への発信なのだろうか?
日本の高度成長期をささえて来た、良し悪しは別にしても


プライド高き団塊の世代が後期高齢者になる時代が来る

4,50代に高齢者介護予防のパワリハデイに通ってた経験から感じてた
このままのお世話的支援、上から目線的支援では通用しない


支援と言う思考から、共に生きる 共生思考を持たなければ時代に淘汰されてしまう


今、内輪もめに労力を費やすより、批判否定しているより
もっと個人個人が、この時代に何をやらなければならないのかを考えるべきに、僕は思う。




(写真 介護ライター 野田明宏)


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開口一番!

2016-04-01 11:35:54 | 武久の視線
僕は数年前の3.4年間、今は廃校となったあるリハビリ専門学校で年に1回、当事者として話す機会があった
療法士を目指す学生、若者たちの前で、何も専門知識などあろうもない僕の開口一番は


「あなたは何故?療法士になろうと思ったのですか?」 だった


「自分がケガで入院してた時、、、」「家のおばぁちゃんが寝たきりになり、、、」と
指名された学生さんが話してくれた、彼ら彼女らの目は輝いてた


学びでも仕事でも、専門性が高くなればなるほど、原点の初心を忘れがちになる
専門性ばかり追い続けると、時として壁や迷路に悩まされる、そんな時、自分を救ってくれるのは初心


  「初心に勝る知識なし」  と僕は伝えた


その後、あなたは現場で障害者の患者に「お前に俺の気持ちがわかるかよぉー」と怒鳴られたらどう対処、、、
介護、リハビリする人が力がいる負担は、患者、利用者にはその力が痛みとなって伝わります、、、とかとか


終いには、結婚はこの人と幸せになりたい、ではなく この人となら苦労してもいい
と思えたなら結婚しましょう、だって苦労なしの幸せなんてないのだからね


みたいな療法士としては全然関係のない話までしていました。



(写真 介護ライター 野田明宏)



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