田舎生活実践屋

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江戸時代の田舎生活の様子 短歌(2017/4/29)

2017-04-29 16:38:12 | 俳句、短歌
郷里今治の今治西高校に私が通学していた時、古文の先生で、池田義孝先生という方が教鞭をとっており、学識の深さに、生徒、先生の尊敬を集めていました。
 この先生が、古文の副読本に本を出して、私も愛読。
 古文の教科書に載っていない、日本の古典のさわりを紹介、分かりやすい説明を加えたもの。
 その中に、江戸時代の短歌で川で魚を取る子供の光景をうたったものがあり、今も記憶に。
 正確にはどんな歌だったのだろうかと、まだ捨てずに保管してあった、この副読本を本箱から引っ張り出して、読んでみました。
 以下、ご紹介。

 井手曙覧(いであけみ)の短歌。 江戸時代末、福井の清貧の国学者とのこと。

こぼれ糸網につくりて魚とると二郎三郎太郎川に日くらす

 小学生の頃、今治の清水という田園地帯にある従兄弟の家に春休み、夏休み泊りに行き、小川に一日小鮒を追いかけていましたが、その時の光景と二重写しになります。

 その他の短歌も田舎生活で体験する場面で味わいがあります。

「蟻と蟻うなづきあひて何かことありげにはしる西へ東へ」

「たのしみはあき米櫃に米いでき今一月はよしといふ時」

「たのしみはまれに魚煮て児ら皆がうましうましといひて食う時」

「たのしみは珍しき書人に借りてはじめ一ひらひろげたる時」


 随分、印象に残る短歌だと思っていましたが、先ほどネットで調べると、正岡子規も高く評価したとのこと。また、クリントン大統領も天皇陛下がアメリカ訪問の際、井手曙覧の短歌を引用して歓迎のスピーチをしたとのこと。
 こういった短歌を高校の古文の副読本で高校生に紹介してくれた、池田先生の見識にも改めて脱帽しました。
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