温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった。 読了 〜今のキャスターやMCは皆、同じことを言ってる、面白いわけがない〜

2023-12-24 17:48:34 | 
久米宏さん、初の書き下ろし自叙伝。
TBS入社から50周年を迎える今年、メディアに生きた日々を振り返ります。 入社試験の顛末から、病気に苦しんだ新人時代。
永六輔さんに「拾われた」『土曜ワイドラジオTOKYO』、 『ぴったし カン・カン』『ザ・ベストテン』『久米宏のTVスクランブル』『ニュースステーション』の18年半、『久米宏 ラジオなんですけど』の現在まで。
久米宏の歴史=メディア史の意味もあり、時代の証言として、なによりも 「ない番組」を切り開いてきた、一人の人間の成長物語として、読み応えのある1冊です。
初日の惨敗から ニュース番組の革命といわれるまでの『ニュースステーション』は、圧巻のドキュメント。伝説の番組は、 時代の空気を鮮やかに甦らせます。
覚えていなけど、この本は、TVかなんかで知ったんだと思う。予約を入れようと図書館で検索したらすぐ借りれそうなので、タイミングを見て予約を入れすぐ借りれた。タイトルの「久米宏です」のあとの「ニュースステーションはザ・ベストテンだった。」という言葉が興味を引いた。
目次は以下の通り。
【目次】 【プロローグ】 『ニュースステーション』初日の惨敗
【第1章】 ―青春のラジオ時代―
寝坊で最終面接に遅刻 アナウンスブースでの危機 栄養失調から結核に
ひたすら電話番の日々 なぜ永六輔さんに拾われたか 「番組つぶしの久米」 【第2章】 ―テレビ番組大成功―
『ぴったし カン・カン』大ヒット 『ザ・ベストテン』発進 公正なランキングによる大波乱
『ザ・ベストテン』と『ニュースステーション』 百恵さんのお尻をむんず 「健康な努力家」黒柳徹子さん
【第3章】 ―生放送は暴走する―
視聴率100パーセントの超多忙 オフィス・トゥー・ワンとの出会い フリー転身で得たもの、失ったもの
テレビだけができる番組 本音で勝負する横山やすしさん 裏番組は大河ドラマ 久米君はワシを必要としてるんか
【第4章】 ―『ニュースステーション』に賭ける―
中学生でもわかるニュース 電通の快挙と暴挙 テレビ朝日が社運を賭けた
三つのタブーを犯す すべての生番組を降板 初日から低迷する視聴率 せっぱ詰まってのお祓い
チャレンジャー事故報道で転機 奇跡のフィリピン革命放送 風俗を語るように政治を語れ
【第5章】 ―神は細部に宿る―
ブーメラン形のテーブル 犠牲者520人分の靴 話し言葉でニュースを読む ニュアンスのある無表情
オリジナルを最優先したコメント 出演者同士の対決を演出
【第6章】 ―ニュース番組の使命―
ニュース戦争勃発 日本が再び戦争をしないように 素人から半ジャーナリストへ 久米・田原連立政権
椿事件に巻き込まれる 大きなミスだったダイオキシン問題 テレビと政治の不義密通
【第7章】 ―『ニュースステーション』が終わるとき―
終戦時の長嶋茂雄少年 レクター博士を怒らせた ロッテ-近鉄戦を中継せよ 巨人優勝で丸刈りに
Jリーグ発足とサッカー熱 「いつやめるか」という課題 契約が切れた三ヶ月間 最終回の手酌ビール
【第8章】 ―ラジオ再び 番組の中で「生きる」―
【エピローグ】 ―簡単に まとめてみる―

内容は、久米宏という人はチャレンジの人だということ。歌番組「ザ・ベストテン」での挑戦、ニュース番組「ニュースステーション」での挑戦、さらにTVスクランブルという番組でのTV業界での挑戦など、挑戦の話題ばかりだ。
今、自民党の裏金で話題だけど、自民党議員の不祥事に、アナウンサーとして「けしからん」「国民をばかにしてる」では何も新しい視点を提供できない。「まぁ、仕方ないでしょう。党の幹事長なんだから。こういう発言をしなかったら立場がないでしょうねぇ」とコメントしたそうだ。人と違うことにこだわっていたとのことだ。今の、ニュース番組は、コメンテーターなど出演者は、そのような気配は全くなく、皆同じことを言っている。
また、「コメンテーターの意見にキャスターが逐一うなづく必要はない。「それは違う」という日があってもいい。」とも書いている。
ニュースステーションでは、小宮悦子さんとのコンビが絶妙だったが、「小宮さんは美人で、僕はプレイボーイのイメージがある。すると潜在意識で「久米と小宮の関係」を疑うだろう。だから、その期待に応えて月に一度は「悦ちゃん」と読んだ」とも書いてある。
そのほか、自民党の政治家から久米のニュースに出る時は気をつけろなどと警戒されるのを嫌ったようだ。特別な偉い人と思われるのではなく、素人の感覚を忘れたくなかったそうだ。
有名人のインタビューをする際に、いろいろなニュース番組に登場するスターに他の局で聞いたことをまた質問するのを嫌い、他局で聴いたことは聞かないようにしていたようだ。だから「今朝、朝食はなにを食べましたか?」などの質問をすることは、皆と同じ質問するより、ちゃんと考えた価値のある言葉となると書かれている。
いずれにしても、非常にいろいろなことを考え、準備して番組のキャスターをしていたことがわかる。
いまのニュース番組のキャスターを見ていると、このような努力をしているとは感じられない気がする。最近のニュースが面白くないわけだ。
一気に読める、なかなか興味深い本でした。


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