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いよいよ食欲の秋ということで、壁紙を変えてみました。
さて、今日明日はお休み。本日は旅の荷物整理&洗濯、浅草で買い物をしたぐらいで、なんとも面白みのない1日でしたネ…。
取り立てて書くこともないので、旅中に頂いた皆様からのメッセージから、ご質問頂いたことについて、まとめてお答えさせて頂きたいと存じます。日付順で回答してゆきますね。
9月6日 『頭取』さんは誰がなるのか?
歌舞伎興行にとって、大切な職分である<頭取>。楽屋内での庶務全般をとりしきる役目がございますが、役者を経験した者が専任するか、現役の役者が兼任で勤めるのが慣例となっております。両者いずれにしましても、舞台の裏表にわたり、様々な知識をもった方でなくては勤められない、責任の大きい仕事です。
毎日の上演時間の記録、名題、名題下での急な代役の差配、劇場側と役者との連絡のとりつぎ、楽屋の部屋割り…。数え上げたらきりがありません。
9月11 『毛剃』の鬘もヤクの毛か?
自宅で調べた限りではわからなかったので、いずれ正解をお伝えいたします。序幕のチリチリパーマみたいな鬘のことでしょうね。
同日 写真の名札の意味は?
コメント文にもお書き下さった通り、部屋割りを表しております。巡業中は毎回楽屋の間取りも形もかわりますので、それを先に挙げた<頭取>さんが見て判断し、どういうメンバーで使うことにするか決めてくださるのです。そのため、各人ごとの名札が作られており、その都度壁に貼り出すのです。
同日 『草摺引』の二畳台の車輪を外すときは危なくないのか?
私の知る限りではこれで怪我をしたという話はきいたことがないですし、今月この後見をなさった先輩からも、そういう危険さは伺いませんでしたから、さほど危ない作業ではないようですよ。ちなみに『草摺引』では、栓を外すだけでよく、車輪自体は台の中に置きっぱなしでいいのですが、『鏡獅子』になりますと、のちに上手(かみて)に持ち上げて移動するので、後見は栓も車輪も懐にしまうそうで、こちらのほうが手間はかかるとのこと。
9月16日 お休みの日の過ごし方は?
巡業では、宿泊地を移動する行程だけの<移動日>と、移動も公演もない<休演日>、このふたつの<空白の日>がございます。どちらにしましても、各人の責任において、自由行動となりますから、過ごし方は千差万別、皆々思い思いの休暇をすごしております。
温泉に行く人、買い物に行く人、ずーっとホテルで寝てる人…。私はブログに書いた通りです。
9月20日 写真の後ろ姿は誰?
御推量の通り尾上辰巳さんの頭ですね。この巡業では大変お世話になりました。いつも楽しい辰巳先輩は、終始楽屋を和ませて下さいました。
同日 <ボテ>は葛籠? 行李?
これは何とも難しいご質問で、芝居の<ボテ>は相撲の<明荷>と同じような使われ方ですが、明荷についての文章をみますと、行李と表現している例が多いですね。といって葛籠と書いている場合もあるし、なんともいえません。
<ボテ>は<ボテ>と言い切ってしまいたいところですが、えてして葛籠は最終的に漆でコーティングしているのが多いように思いますが、<ボテ>はそういうことはいたしません。私のイメージでは<行李>に近いものと判断しましたので、文中ではそのように書いた次第です。
…あらためまして、旅日記へ多くのコメントを頂戴いたしましたこと、御礼申し上げます。旅中の写真も少し整理ができましたので、ご覧頂けたらと存じます。
さて、今日明日はお休み。本日は旅の荷物整理&洗濯、浅草で買い物をしたぐらいで、なんとも面白みのない1日でしたネ…。
取り立てて書くこともないので、旅中に頂いた皆様からのメッセージから、ご質問頂いたことについて、まとめてお答えさせて頂きたいと存じます。日付順で回答してゆきますね。
9月6日 『頭取』さんは誰がなるのか?
歌舞伎興行にとって、大切な職分である<頭取>。楽屋内での庶務全般をとりしきる役目がございますが、役者を経験した者が専任するか、現役の役者が兼任で勤めるのが慣例となっております。両者いずれにしましても、舞台の裏表にわたり、様々な知識をもった方でなくては勤められない、責任の大きい仕事です。
毎日の上演時間の記録、名題、名題下での急な代役の差配、劇場側と役者との連絡のとりつぎ、楽屋の部屋割り…。数え上げたらきりがありません。
9月11 『毛剃』の鬘もヤクの毛か?
自宅で調べた限りではわからなかったので、いずれ正解をお伝えいたします。序幕のチリチリパーマみたいな鬘のことでしょうね。
同日 写真の名札の意味は?
コメント文にもお書き下さった通り、部屋割りを表しております。巡業中は毎回楽屋の間取りも形もかわりますので、それを先に挙げた<頭取>さんが見て判断し、どういうメンバーで使うことにするか決めてくださるのです。そのため、各人ごとの名札が作られており、その都度壁に貼り出すのです。
同日 『草摺引』の二畳台の車輪を外すときは危なくないのか?
私の知る限りではこれで怪我をしたという話はきいたことがないですし、今月この後見をなさった先輩からも、そういう危険さは伺いませんでしたから、さほど危ない作業ではないようですよ。ちなみに『草摺引』では、栓を外すだけでよく、車輪自体は台の中に置きっぱなしでいいのですが、『鏡獅子』になりますと、のちに上手(かみて)に持ち上げて移動するので、後見は栓も車輪も懐にしまうそうで、こちらのほうが手間はかかるとのこと。
9月16日 お休みの日の過ごし方は?
巡業では、宿泊地を移動する行程だけの<移動日>と、移動も公演もない<休演日>、このふたつの<空白の日>がございます。どちらにしましても、各人の責任において、自由行動となりますから、過ごし方は千差万別、皆々思い思いの休暇をすごしております。
温泉に行く人、買い物に行く人、ずーっとホテルで寝てる人…。私はブログに書いた通りです。
9月20日 写真の後ろ姿は誰?
御推量の通り尾上辰巳さんの頭ですね。この巡業では大変お世話になりました。いつも楽しい辰巳先輩は、終始楽屋を和ませて下さいました。
同日 <ボテ>は葛籠? 行李?
これは何とも難しいご質問で、芝居の<ボテ>は相撲の<明荷>と同じような使われ方ですが、明荷についての文章をみますと、行李と表現している例が多いですね。といって葛籠と書いている場合もあるし、なんともいえません。
<ボテ>は<ボテ>と言い切ってしまいたいところですが、えてして葛籠は最終的に漆でコーティングしているのが多いように思いますが、<ボテ>はそういうことはいたしません。私のイメージでは<行李>に近いものと判断しましたので、文中ではそのように書いた次第です。
…あらためまして、旅日記へ多くのコメントを頂戴いたしましたこと、御礼申し上げます。旅中の写真も少し整理ができましたので、ご覧頂けたらと存じます。
ありがとうございましたm(__)m
コメント投稿はしないけれど毎日チェック!の人、たくさんいますよ~。
これからも楽しいブログを、よろしくお願い致します。
コメント入れたり、質問したりとブログを楽しませていただきました。今回も行李と葛籠の違いなどという、面倒な質問をしてお手数かけました。
素顔の梅之さんをちょっと見たことがありますが、とてもスリムなのにブログを読むと結構タフなのですね。これからも頑張って下さい。
松田青風著)(赭は赤・赤土などの意でがんりょうの岱赭の赭です) チリチリ(針金を巻き漆で焼く)ほどではない癖毛と言うことでしょうかね。
巡業が終わっても日記が続いていたので嬉しくなりました。これからも楽しみにしています!!
昔、家へ来た住み込みの店員は衣類を入れた行李を先に送って来るか、客車便で持ってきたものです。それが一般的でしたが、今では行李も客車便も死語でしたね。序にボテ振りという言葉もそれから来ているのでは?
1ヶ月ほど前のことになってしまいますが
「稚魚の会・歌舞伎会合同公演」見に行きました。
鳥追い梅之が手ぬぐいを日本髪に引っ掛けてしまって
「おっ?!」となる場面、目撃しましたよ。
上手にやり直していて「ほほぅ」と思いました。
さて、このたび書き込みをするのは、
ちょっと質問があるからなのです。
歌舞伎を見ていて、どうしても気になることがあります。
囃子方さんのことなのです。
例えば松羽目物や、舞踊、あるいは義太夫狂言などで、
長唄や竹本などの方が着ている衣装。
ぱっと見た感じは普通の裃に見えるけれど、
袴ではなくてエプロンですよね・・・。
狂言の「二人袴」みたいな状態。
肩衣も後ろの部分がひらひらしていますよね・・・。
?何故、いつからエプロン・タイプになったのですか?
やはり経費節減なのでしょうか。
戦時中に衣装が足りなかった、とか。
?そもそもエプロンを用意しているのは誰ですか?
歌舞伎座?松竹の衣装部?主演俳優?
?エプロンの正式名称は何ですか?
?エプロンを着用する時と、普通の裃を着用するときの違い
というものがあるのですか?
例えば「××の演目のときは必ず正式の袴」とか
「歌舞伎以外でエプロンを着用することは無い」とか。
お時間のあるときでかまいません、
答えを教えていただければと思います。
何しろ15年近く、こっそり悩んでいますので(笑)
私、家で着物を着ていることが多いので、前掛けに便利と思いあの袴様のを貰えないかと話をしたら、肩衣とも主演役者から支給されので手元にはないと言われその代わり?に張扇をあげると言って、踊りの師匠、長唄の唄方の名前入りの扇子を数本貰って来たことがあります。扇子と言わなかったのが面白いと思いました。そのときあれも前掛け、肩衣と言って様に記憶していますが? それと私の記憶では山台の演奏者は戦前は知りませんが、戦後ずっと前掛けと思います。唯、一般のお浚いなどの時は自前のを使うのでしょうね。序に竹本という呼び方は戦後暫くしてからと思います。
>肩衣とも主演役者から支給されので
あ、やはり主演役者が揃えるのですか。
家毎に紋や色の決まりがありますから、
松竹衣装部等が揃えているのだとしたら
大変な数だなとは思ったのです。
>前掛け、肩衣と言って様に記憶していますが?
なるほど、マンマな名前ですね。
どう見ても袴ではないですものね(笑)
あの潔い省略がいかにも芝居じみていて
面白いなと思います。
とりいそぎまして菊花様のご質問と、それに対する龍様のお返事についてお答えしたいと思います。
長唄、お囃子、常磐津、清元等歌舞伎音楽の演奏家が着用する裃状のもの、上は<肩衣>下は<前掛け>とか<前垂れ>と幕内では呼んでおります。そしてこれは主演者(俳優)ではなく、<小裂(こぎれ)>という、舞台でつかう布製品を管理する部署が用意するのが慣例です(もちろん例外もあり)。
当ブログ平成19年1月の記事
http://blog.goo.ne.jp/takasagoumeyuki/e/749c99e978406dc0867c21365720d5fc
をご覧頂けると有難いです。
いつから前半分になったかは、現在調べておりますので少々お待ちを。いずれしっかりとした記事として更新できたらと思っています。
遡って記事を読んだつもりだったのですが
見落としていました。「検索」すればよかった…。
何度もお手間を取らせてしまい申し訳ありません。
布製品管理部署、ですか。
舞台の裏側はイロイロあるのですね。おもしろいな。
それにしても、
<前掛け>の大夫が、歌舞伎座上手の山台に
こっそり上がってきたのを目撃したときの衝撃は
大きかったです。ジョークかと思いましたよ。