梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

No.41 <『合同公演』無事初日!>

2007年08月22日 | 芝居
ついに始まりました『第13回 稚魚の会 歌舞伎会 合同公演』!!
お陰様で何事もなく初日A班1回公演を終えることができました。
私はA班の公演では受け付け担当ですので、ほとんど楽屋にもいず、また舞台も拝見できませんので、なんとも申しようがないのが残念ですが、A班出演者のみなみな、よい緊張感に包まれているのでしょうか、シャキッとした面持ちでした。

私の今日の仕事は、C班『勧進帳』の<初日通り舞台稽古>での後見だけ。午後3時過ぎからはじまりましたが、衣裳を着ての稽古を重ねたこと、居所合わせを丁寧にしたので、変な表現ですが<本番さながら>の舞台でした。
富樫の後見は師匠のもとで3度経験しておりますが、さて今回市川升一さんとのコンビネーションはいかに? 升一さんが落ち着いて演じてくれるのでこちらもとってもやりやすいです。向こうも僕のことは全然気にしてないらしいのですが、かえってそれが良いのかもしれませんね。成田屋(團十郎)のお家の富樫のなさり方、演技はもちろんのこと衣裳の着方など勉強になることばかりです。

それにしても『勧進帳』開幕前の楽屋の混雑はスゴいものがあります! 四天王の着付作業にしてからが、役者1人につき衣裳さん1人、前に回って着付けをする後見、左右につく手伝いの仲間、着せ方を教えて下さる先輩たち…と、人の輪、輪、輪。これに床山さんまで加わってくるともう…。
逆に『寺子屋』が開いてしまった後などは、松王、源蔵、戸浪、千代、百姓、黒四天、黒衣数名と、ほとんどが出払ってしまいまして『乗合船』メンバーは寂しい思いをしながら化粧をすることに。汐の満ち干のように役者が出たり入ったりしております。

さあ明日は私のB班の初日。とはいえ夜の部ですからだいぶ遅い出番になりそうです。
タイムスケジュールが出ましたので、ご観劇の参考に…。

《11時開演の部》

『寺子屋』11:00~12:40
『乗合船』13:05~13:45

《14時半開演の部》

『須磨の写絵』14:30~15:40
『勧進帳』  16:05~17:20

《18時開演の部》

『寺子屋』18:00~19:40
『乗合船』20:05~20:45

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1 コメント

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始まりましたね (さくら)
2007-08-23 14:58:01
今日からは1日3公演ですね。
ご自分の出番のほかにもいろいろなお仕事があって、皆様目の回るような思いをされているのでは?
そんな中でタイムテーブルまで書いてくださる梅之さんに頭が下がりっぱなしです。

今宵はいよいよ梅之さんのB班の舞台。
心の中で声援を送っています。
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