梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

自主練!

2008年08月15日 | 芝居
今日は国立劇場の稽古場で、『勢獅子』A・Bの芸者役4人が集まって<自主稽古>。自分たちだけでのお稽古です。
御宗家がいらっしゃらないので、振り自体のご指導は頂けませんが、たとえば床几に座っている時のかたちとか、芸者としての基本的な仕草、裾さばき、セリフの言い方等、踊り以外の点を改めて確認し、<芝居>の面でもより芸者らしくなれるようお互いの演技に立ち会いました。

先輩の歌女之丞さんが一緒なのが大変心強く、教わることばかりですが、舞台歴が浅くなればなるほど、何気なくこなすべき仕草が<作り物>っぽくなてしまう。私もまだまだこなれません。いつかとある先輩がおっしゃって下さった、「役を演じるのではなく、役になるのだ」という言葉を思うにつけ、<考え>とか<技術>とか<計算>とかを越えた先にあるものへ、理屈を越えてぶつかっていかなければならないのだということを痛感いたします。

まずはお忙しいなか沢山の稽古を付けて下さった藤間の御宗家のお教えを守ることが大前提! それから、少しでも<気持ち>で踊れるように、余計な意識を消して、…。
杉村春子先生も、「セリフは覚えたところでいっぺん忘れるの」とおっしゃってましたね!

明日からはいよいよ鳶頭も手古舞も若い者も打ち揃っての<通し稽古>!
初日までに、いろんなことを<忘れ>られますよう!




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2 コメント

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おわさ (カトウ)
2008-08-15 22:23:45
歌女之丞さんの役は大変な役でしたね。娘に会えた嬉しさ、弁慶が契った相手とわかった嬉しさ、娘を身代わりに首を差し出す悲しさ、大役でしたね。
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おわさ (カトウ)
2008-08-15 22:23:09
歌女之丞さんの大変な役でしたね。娘に会えた嬉しさ、弁慶が契った相手とわかった嬉しさ、娘を身代わりに首を差し出す悲しさ、大役でしたね。
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