梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

あら有難や尊やの

2010年02月20日 | 芝居
夜の部の『壺坂霊験記』は久しぶりの上演ですが、幼い頃の疱瘡で目を患った沢市が、観音様の功徳で治癒するというまさに<霊験>譚でございます。加賀屋(松江)さんのご子息玉太郎さんが観世音菩薩をお勤めになっておりますが、そういえば芝居で神仏そのものがお出ましになる演目というのはどんなものがあるかしら…とつらつら思った次第。

最近では『雷神不動北山櫻』で成田屋(海老蔵)さんがお勤めになった<不動明王>でしょうか。お不動様は『法懸掛松成田利剣』でも出てきますね。
山城屋(坂田藤十郎)さんの七変化『慣ちょっと七化』の最後は<鍾馗>様です。カラミが赤鬼、青鬼というのがユーモラス(私も1度出させて頂きました)。
外見が似ている(?)<閻魔>様は『三世相錦繍文章』(お園六三郎)の「堕地獄の段」に。

舞踊『小鍛冶』は<稲荷明神>。
『時雨西行』は<普賢菩薩>ですが、外見上は遊女江口の君のままですからカウントしてよいのかしら…?
…そういえば今年の国立劇場初春公演では、<千手観音>が光臨なさったとか。お賽銭が投げ込まれた日もあったということですが、どうかご利益がありますように…!

とりとめのない文章、お許しのほどを。






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1 コメント

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壺坂 (梅ごよみ)
2010-02-22 17:36:24
大阪の阿倍野から吉野山に参りますと、駅に停まるたびに、名所旧跡「権太の墓」「つるべ寿司」「お里沢市の墓」などございまして、一度降りてみたいとおもうのですが…。

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