梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

嫌煙ではないけれど

2005年04月23日 | 芝居
改築はいつ実現するかはわかりませんが、楽屋内ではつい最近、大きな変化がありました。実は我々の「大部屋」が禁煙になったのです。
そもそものキッカケは「ぼや騒ぎ」でした。夜の部終演後、清掃員さんが楽屋内を清掃して回るのですが、その時、大部屋の前の廊下に置いてある大きなゴミ箱から、煙が出ていたのが発見されたのです。調べてみると消えきらないタバコの吸い殻が見つかりました。幸い大事には至りませんでしたが、そもそも、このゴミ箱の横には水を張ったタバコの吸い殻入れがあるのです。ということは、最初からゴミ箱に吸い殻を捨てた不届き者がいたのか、各自の化粧前の、自前の灰皿にたまった吸い殻を処分する時(これは新人が楽屋の掃除をするときの仕事なのですが)、誤ってゴミ箱に捨てられてしまったのか。真相は解りませんが、とにもかくにも、これは各自の、火の元への無責任さに要因あり、ということで、大部屋内での喫煙は一切禁止、タバコは吸い殻入れがある廊下の一ケ所のみ!ということになったのです。
私はタバコはたしなみませんからとくに不便は感じませんが、喫煙家は困っていますね。わざわざ部屋を出て、座るところも無い廊下で吸わされる。出番が終わってからの、楽屋の一服が楽しみだった人もいるでしょう。暇な時間をテレビとタバコで過ごしていた人もいるでしょう、しかしもういけません。「ホタル族」ではありませんが、なんだか追いやられた感じで、みなさん不承不承、廊下にたむろしております。
おかげで楽屋の空気は綺麗になりましたけど……。

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