タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

人生の終末に至る不幸な10年間

2018年05月07日 | 日々雑感
天気予報通り今日も雨です。

タカ長にとっては、、、この雨が上がったらハチクマが飛び始めるのでは、、、、と言うようなことを予感させてくれる期待の雨です。

明日から5連チャンで山に登るつもりですから、今日は休養日ということにします。

    

10MTVで神代雅晴先生(日本予防医学協会理事長・産業医科大学名誉教授)の講座を聞きました。その講座を聞いてのタカ長の独断です。

神代先生の講座は、基本的には現役時代を対象にしたものでしょうが、後期高齢者が聞いても触発されることが色々ありました。

上の画像は男女の健康寿命の推移を現したものです。この種のグラフはいろいろなところで目にしますから、ご覧になった人も多いはずです。

そのグラフでいえば、わが広島県の成績は悪くて、特に女性は全国47都道府県中の46位、つまりブービー賞になっています。

そのことが今日の話題ではないのですが、何事も下位にランキングされるのは面白くありませんね。

神代先生がここで問題にされているのは平均寿命と健康寿命の差です。

    

これを見ると分かるように、健康寿命の概念は日本と欧米では差があります。欧米のほうがよりきびしく考えているようです。

その欧米より楽な概念でとらえても、平均寿命と健康寿命の間には10年くらいの差があるのです。その10年間は誰かのお世話になりながら死なないでいるだけですから、神代先生はこの期間を「人生の終末に至る不幸な10年間」と呼ばれているのです。

この期間を短縮することは個人レベルで考えても、国レベルで考えても喫緊の課題なのです。

広島市がいきいきポイント事業の推進に予算を使っているのも、私たちの団地活動に助成金を出して応援しているのも、高齢者の社会参加を後押しして、健康寿命を延ばしたいという思惑があるのです。

仮の話ですが、、、、もしこの不幸な期間が半分の5年になったら、そこで節約される社会福祉費は天文学的な数字になることは間違いないのです。

5年短縮は無理でも、せめて1年でも、、、、、と言うのが関係者の共通した認識だと考えられます。

    

最大酸素摂取量を示したグラフです。最大酸素摂取量というと難しくてタカ長もうまく説明できませんが、このグラフは体力を現したグラフと見ても間違いないようです。

平均的にみれば加齢とともに体力は低下します。右肩下がりです。

しかし、子細に見ると各年代の人に個人差があります。当然のことです。その個人差を見れば、、、

左側の20代の成績が悪い人は、右側の60代の好成績の人より劣っています。

最近の高齢者は元気、、、、と言われますが、このグラフで見ると60代の40%くらいの人が20代の最低レベルの人より元気だと言えます。

元気組のタカ長はそのことが実感としてわかります。

タカ長はこれまで何度か団地の親子連れと登山をしたことがありますが、こと体力面では子どもよりその親のほうを問題にしています。

    

2002年から2015年までの、血液検査の有所見率を表しているグラフです。

20代、30代の人は血液検査をする機会が少ないので、高齢者とは同一に論じられませんが、男性の場合は20代30代の人の有所見率が年々高くなっています。

この時期から生活習慣を改善しないと、高齢者になったときに「不幸な10年間」を経験する可能性が高くなります。ひょっとしたら不幸な時期は10年以上になるかも分かりません。

    

そのように見ると、山を歩く人は皆さん元気で、最大酸素摂取量のグラフでいえば、運動習慣のない若者より元気なグループに分けられるはずです。

と言うことは、、、、医療費の出費を減らしたい国から見たら、私たち登山者は「表彰モノ」だと言えるのではないでしょうか?

そのような言い方は我田引水が過ぎますか?

広島山岳会の落ちこぼれで、平均的な高齢登山者ほど歩くことが出来ないタカ長ですが、それでも、、、、たとえば、、、、

「山と渓谷」4月号で紹介されているスクワットとかプランクというトレーニングなど簡単に出来ます。

前腕を床につき、頭からかかとまでまっすぐになるようキープする「プランク」は1日50秒するように指導されていますが、タカ長は余裕で100秒できます。1回5秒から、というような段階を踏まないでいきなり100秒するのが「楽勝」なのです。

落ちこぼれ登山者がその程度ですから、普通の登山者はそれ以上、、、、というようなことを書いたのは登山者自慢のためではありません。

運動習慣のない人の状態がひどいことを言いたいからです。何をするのも車、歩く距離は1メートルでも短くすることばかり考えているような生活をしていると、そのツケは高年になって必ず払わされる、と言いたいのです。

「不幸な10年間」を経験しないで、ピンピンコロリで逝くために、運動習慣を継続したいものです。


教養動画メディア 10MTVオピニオン



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