「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

サンテレビ太陽放送7/2=幸せ絶頂のゴリさんが、孤独を自ら味わう

2023-07-02 07:39:28 | 放送予定

骨休めけぶでございます<(_ _)>

今日は慈木留博士がようやく到着予定。角刈りの角度がまだ鋭い露口さん=毛利も楽しみですが、やっぱりあの前衛的な篠山作品を久々に眺めることができるのが・・・。

テキサス編は極力流用曲使用を押さえて初期録音楽曲を中心に太陽オリジナル曲使用する傾向があるのですが、そういえば#157クライマックスで流れた「叫べ!ジーパン」の曲締めに何か別な曲が被っているような・・・・原曲はドラムもハモンドもあれほど強調されて入っていないので、何だろう?別な青春のテーマの曲尻をかぶせたか?そして#161。使用頻度が非常に低いSE曲「ぼあん~ぼあん~ぼあん~ぼ~あ~んあんあんあんあんあん」の使用。これマカロニ編以来。テキサス編に入り何度か使用された「ブルージーンの子守歌」インストはサントラコレクションで商品化されましたが、おそらく音質やテイストからいっても流用ではなく井上バンド作であるとみられる「ぼあん」は未収録なんですよね。

 

さて、7/2サンテレビ・太陽放送。
#161は、ゴリさんが「愛の巣」作りの為、馴染みの不動産屋の親父さんと新居候補を内見していたところ、親父さんはライフルで狙撃され、ゴリさんはその犯人を車で追う途中で犯人の車に突っ込まれ、病院に担ぎ込まれる。
当初はゴリさんの怨恨筋が濃厚ということで捜査は進みますが、事件のあった新居候補に直前まで住んでいた男が狙われたものと判断したところ、犯人が死体で発見される・・・
ゴリさんには到底理解できない、孤独という部分をゴリさん本人が身を以って体験するという・・・他では観られない、寂しがり屋なゴリさんが拝めます。
でもこの話、現代にも問題提起作としては十分だと思いますが、コードの異常に長い黒電話とスマホを変換するだけで行けそうな気がするし。

太陽のシリーズ中、桃井章さんはアクセント的な部分を担っていた恰好ですが、#140で太陽初参加、執筆2作目でこの話なので、ひょっとすると桃井さんご自身が太陽ネタを書くことに行き詰っていたのでは・・・・と想像してしまいそうになるほど、切羽詰まった話ではあるのですが、個人的には好きなんですよね。

 

石塚「いよぉ!!!テキやん!!上がりたまええ・・あがれぇハイ!」

 

【地上波】サンテレビ・テキサス編

7/2(日)
11:30~12:25
ドラマ 太陽にほえろ!(テキサス編 第49話)
サンテレビ1(地上波)

第161話 50.08.15 話したい! (ゴリさん)

レギュラー:藤堂俊介 
        石原裕次郎

      三上順
       勝野洋
      
      山村精一
       露口茂
      石塚誠
       竜雷太
      島公之
       小野寺昭
      野崎太郎
       下川辰平 
ゲスト:水谷邦久
 増田佳子 丘寵児
 弘松三郎 木島進介
 東大二朗 松尾文人 永谷悟一 高松政雄

脚本:桃井章 小川英

監督:児玉進

ゴリさんは最近夕方になるとそわそわと落ち着きがない。恋人とデートなのだ。
今日は不動産屋から電話があって、慌てて飛び出していった。結婚後の新居の物色で1DKバス・家具付きの好条件で、不動産屋の安岡とふたりで部屋を見に行ったが、安岡が窓を開けた途端射殺され、犯人の乗った車を安岡の車で追ったゴリさんは犯人の車に急襲され気を失う。
安岡は他人に恨みを買う恐れなど皆無の温厚な老人で、窓を開けた途端に撃たれていることから、ゴリさんが標的だったと考えられた。
犯人が置き去った車からは指紋が検出され、指名手配が行われた矢先に犯人は何者かに車ではねられ死に、手がかりは一切失われてしまう。
一方ゴリさんが借りる予定だったあの部屋の前の住人は、事件の前日まで住んでいて、どこからか電話で急に解約し、家具も適当に処分してほしいと云ってきていた・・・・。

婚約者・道代とのハッピーな生活の準備を行っていた頃にゴリさんの目前で起こった人の良い不動産屋の射殺、自らの負傷、事件はゴリさんたちとは全く関係ない、前の住人が起因することだったのですが・・・その住人の孤独、その「様々な要因で孤独になってしまった」住人を理解しようと、ゴリさんも同じ孤独を自ら味わいます。孤独を理解するというのもゴリさん主演編の一種のテーマでもあり、今回はその当時の孤独解消法がいかに現代と違うかをまざまざと見せつける結果になっていますが、当時はあれぐらいしか出来なかったでしょうね・・・。

道代との愛の巣を捜していたゴリさんに朗報・・・と思いきや、その物件で不動産屋の安岡のオヤジさんが撃ち殺され、犯人を追ったゴリさんも負傷してしまうという・・・ゴリさんはただでは幸せになれないんだなぁ・・・的展開に、その被害者となった二人には全く関係ない事件だったという不条理さが泣けてきます。
それに、あの狙われた引き籠り男にしても、自分の命を守るためという切羽詰まったところもあったりして、ゴリさんにすればやるせないに他ならない、孤独というのがどういうことなのかと言う部分まで勉強させられてしまうという、云ってみれば災難ですよね・・・。

あの孤独な生活、今では考えられない事なのかもしれませんが、もし電力とか絶たれたらあれ以上な悲惨な生活が待っているかもしれないという部分もあって、ちょっと怖くなる話でもありますが、「矢追マンション」と銘打っている割りにアパート的ではありますが、結構良い住まいですし、テレビも少なくともゴリさんのものよりはいいグレードのものですし・・・恐喝の報酬で結構良い生活は送っていた感じですが(^_^;)

しかし、ゴリさんとしては堪らない孤独だったんでしょう・・・いつ鳴るか解らない電話のベルを待ちながら、電話機を抱いて寝る。最初は店屋物をとっていたのに、翌朝はカップヌードルだったり(ゴリさんは当時カップヌードルがマイブームだったようで(^_^;))、酒を飲む訳にはいかないし・・・。

ところで、安岡のおやじさん=丘寵児氏が妙に昔から印象深く、本作を見た翌日に『特別機動捜査隊』でもお見かけしたので調べたところ、戦前から喜劇で活躍していた方だったようです。本作出演後2年足らずで他界なさったようです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする