狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

「ホリエモン」再考  「流れに浮かぶうたかた」

2007-03-20 09:59:59 | 県知事選

≪ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。(鴨長明  方丈記)≫
 
この世に常なるものはない。

すべては流転する。

今そこにあるもの、繁栄も安定も永久ということはない。

鴨長明は、無情の世をゆく川の流れに見立て、虚しくもはかない人生をその水の上に浮かぶうたかた(泡沫)に例えた。
 
            ◇       ◇      ◇
 
「私は法律は守るが、モラル、正義の実在は否定している。合法と非合法のスレスレの線を辿(たど)ってゆき、合法の極限をきわめたい」。
 
これは「ホリエモン語録」からの引用・・・ではない。
 
昭和23年戦後の混乱期に「光クラブ事件」を引き起こした山崎晃嗣という人物の「語録」からの引用である。
 
この人物の言動は同じ東大出の頭の良さを売り物にしていた点でホリエモンの言動と重なる。
 
山崎は東大在学中にヤミ金融「光クラブ」を設立。
商店主らに高利で金を貸し付け、事業を急拡大させて世間を驚かせた。
 
敗戦により人々の価値観は揺れ動いた。

戦前の慎み深い日本人らしさは失われてアメリカ型の合理主義に走る若者が増殖した。

「アプレゲール」とは反社会的で無責任な若者たちをさす。

山崎の「アプレゲール」そのものの生き方はそんな「大変動の中から生まれた時代の申し子」だといわれた。
 
結局山崎は、物価統制令違反などの容疑で逮捕され、それがきっかけとなって事業が破綻し、青酸カリを飲んで自殺する。
 
一方、第二の敗戦といわれたバブル崩壊は、人々の倫理観を揺さぶり、拝金主義を蔓延させた。

そんな退廃的な社会風潮の中かアダ花のように咲き誇ったのが「ヒルズ族」で代表されるIT企業化集団である。
 
その中の代表選手としてマスコミでヒーロー扱いされていたのがホリエモン。

ドラえもんにも似た小太りの体系とどんぐり眼の一見愛嬌ある表情。

そして何よりも東大卒と言う肩書きと時代の先端を行くIT起業のオーナーと言う知的印象。

時代の寵児に相応しい印象にメディアはいっせいにヒーローとして持ち上げた。
 
だがホリエモンも山崎も所詮は流れに浮かぶうたかた(泡沫)に過ぎなかった。
 

近く行われる村上Fの裁判にホリエモンは今度は証人として出廷すると言う。
 
≪祇園精舎の鐘の声
 
諸行無常の響きあり
 
沙羅双樹の花の色
 
盛者必衰の理をあらわす
 
おごれる人も久しからず
 
ただ春の世の夢のごとし
 
たけき者も遂には滅びぬ
 
偏に風の前の塵に同じ
 
(平家物語)≫
 

コメント

上野千鶴子が応援する都知事候補

2007-03-20 08:51:02 | 県知事選

※上野千鶴子の応援を受けて喜ぶ人間の顔が見たい(笑)
 と思っていましたら、東京都知事候補者にいました。

 

◆「アサノと勝とう!女性勝手連」発足 (JANJAN 07/3/19)

http://www.janjan.jp/election/0703/0703181915/1.php
 
 来月8日投票の東京都知事選挙に立候補を表明している、浅野史郎・前宮城県知事を支援する女性たちの勝手連が18日、発足した。

 勝手連の結成を呼びかけたのは、若桑みどり(ジェンダー文化研究所長)、上野千鶴子(東京大学大学院教授)、赤石千衣子さん(ふぇみん婦人民主クラブ)ら79人。「ババア発言」に象徴される女性蔑視の石原慎太郎・東京都知事に勝てる候補ということで浅野氏を支援することに決めた。名称も「アサノと勝とう!女性勝手連」とした。

 発足会では、若桑みどり氏が「男性中心、女性差別と大型公共工事優先の石原都政が続いたこの8年間、私たちの頭上に青い空はありませんでした。
東京に青空を取り戻しましょう」と挨拶した。

 この後、上野千鶴子さんが「石原知事が居座るんだったら、私は東京都民をやめようと思います。選挙は勝たなければなりません。浅野さんと一緒に私たちが勝とうということです」と呼びかけた。

 浅野氏は厚生省勤務の時代、障害者福祉の仕事に携わった経験がある。経験談を紹介しながら「障害者差別、女性差別は共通している。人権に対する無視、抑圧は世の中に一杯ありますが、大東京のトップにいる人がそういう(女性や障害者への差別)発言をすることは、重みが違う」と述べると、場内からは割れるような拍手が起きた。

 母親の介護をしながら働く女性や女手ひとつで子供を育てている女性らが窮状を訴えた。石原都政になって、これら医療・福祉行政が後退した、と切々と述べた。

 記者団から「勝手連の呼びかけ人」に対して「浅野さんを選んだ理由は何か」と質問が出た。

 「ふぇみん婦人民主クラブ」の赤石さんが「浅野さんが厚生省の役人の時から知っている。こんな人がいるんだと思っていたら宮城県の知事になった。
私たちの力を、市民の力をうまく使ってくれるだろう」と答えた。

 会場となった全水道会館(文京区)の大会議室(定員160人)は、参加者(230人)で溢れ立ち見も出るほどだった。石原都政に対する女性たちの怨嗟と浅野氏の政治姿勢が「ジャストミート」し、場内は期待と熱気で湧いた。

 今回結成された勝手連はインテリ層の女性が中心だ。選挙の行方を左右するのは女性票、とまで言われる。浅野氏が勝つには、インテリでないオバチャンの間からも勝手連がいくつも誕生する必要がある。

 

浅野氏、特派員協会で講演 慰安婦問題にも言及 (産経 07/3/19)

http://www.sankei.co.jp/seiji/seikyoku/070319/skk
070319003.htm

 東京都知事選出馬を表明している前宮城県知事の浅野史郎氏(59)は19日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演。米国勤務経験がある浅野氏は、出馬の理由やマニフェストについて、英語でジョークも交えながら説明した。

 その後の質疑で、浅野氏は慰安婦問題について、「日本が外国人を少なくとも一部は強制的に引っ張ってきて、従軍慰安婦という形で使ったのは歴史的事実。平成5年の河野談話であるように、政府として遺憾の意を表すのは当たり前のこと」との認識を示した。

 

■浅野史郎のWEBサイト 『夢らいん』
http://www.asanoshiro.org/

浅野史郎「夢ネットワーク」事務所

〒160-0023
東京都新宿区西新宿1丁目3-14

TEL:03-5325-1460
FAX:03-5325-1461

メール:yumenet@asanoshiro.org

 

コメント

「死刑になるなら払う」   法の盲点

2007-03-20 07:32:55 | 県知事選

「死刑になるなら払う」2ちゃんねる管理者、賠償拒否

 インターネット掲示板「2ちゃんねる」への誹謗(ひぼう)中傷の書き込みなどを巡り、名誉棄損訴訟などで相次いで敗訴している管理者・西村博之氏(30)が19日、東京地裁で開かれた民事訴訟に出廷した。

 西村氏は閉廷後、報道陣に対し、過去の訴訟で確定した賠償金などについて、「支払わなければ死刑になるのなら支払うが、支払わなくてもどうということはないので支払わない」などと、支払いの意思がないことを明らかにした。

 西村氏は、これまでに全国で50件以上の訴訟を起こされ、その大半で敗訴が確定。未払いの賠償金や、裁判所の仮処分命令に従わないことに対する制裁金が少なくとも計約5億円に上るとされるが、西村氏が自ら支払いに応じたケースはほとんどない。その理由について、西村氏は「踏み倒そうとしたら支払わなくても済む。そんな国の変なルールに基づいて支払うのは、ばかばかしい」と話した。

 この日、西村氏は、東京都内のIT企業社長が「2ちゃんねる」への書き込みの削除や200万円の損害賠償などを求めて起こした訴訟の口頭弁論に被告として出廷した。

(2007年3月20日3時5分  読売新聞)

                    ◇
 
人間は「ハラワンニンゲン」と「ハラウニンゲン」の二種類に分類される。

「払う人」と「払わん人」のこと。

「オレオレ詐欺」の被害者は後者。

請求書が来たら、身に覚えが無くとも、とにかく支払ってイザコザを避けたがる人種。

前者は請求書が来ようが、裁判をかけられようが、払いたくないないものは払わない人種。

2ちゃんねる管理者・西村博之氏は裁判の判決をも拒否し、「死刑になったら払う」と言うから「ハラワンニンゲン」の代表格だろう。

裁判官も「払わないなら、死刑だ!」とはね。

バブル崩壊以前は不動産富豪が続出したが、不動産は資産の差し押さえが容易だ。

ほとんどの「ハラワンニンゲン」も裁判にまで引きずり出されて全面敗訴をしたら、いくら「ハラワン」と吼えても強制執行されて資産は根こそぎ持っていかれる。

但し、現金をいずれかに隠匿すれば強制執行のしようが無い。

西村氏の言うとおり「支払わなければ死刑になるのなら支払うが、支払わなくてもどうということはないので支払わない」と言う言葉が千金の重みを持つ。

ホリエモンは自己申告で百数十億円あると言われているが、不動産は無いと聞く。

「踏み倒そうとしたら支払わなくても済む。そんな国の変なルールに基づいて支払うのは、ばかばかしい」。

うーん、ホリエモンもこの言葉を噛みしめて民事の損害賠償請求を全て踏み倒すつもりなのか。

 

 


 

コメント