やっと♪

待ちに待ったプレートが！

カスタムで注文していたプレートが、交通局から届く。
夫が帰宅してから、早速車に取り付けてもらう。
う?ん、かっこいい。

湊かなえの「告白」

リアリティの欠如が、オトナの読書を遠ざける。

今年も東京のお友達から、節分セットが送られてきた。バンザイ！
一緒に本が三冊入っていたので、そのうち一冊を早速読む。教え子に自分の
娘を殺された女教師の復讐。まあいまどき未成年による殺人は珍しくないし、
内容にしてもディズニー映画みたいに最初の五分も見れば結末がわかるタイプ
なので、二時間もあれば読了できる。中学生向け雑誌にでも掲載された小説
なのかと思ったら、オトナ向け小説でしかも諸々の賞を受賞した作品という
ので驚いた。日本語のミステリーとはこのレベルなのか。

なんといってもディテールの不正確さとその頻度の多さがトホホである。
例えばＨＩＶ患者の血液を牛乳に混ぜる云々。医療の実技経験もないのに
寝ている患者（麻酔下ではない）から採血する女教師を想像してみよう。
エイズにしたって今や死の病ではなくなっているし、感染力は低い。
ま、それは一章目を書いたあと本人も気づいたのか、それ以降の章でフォロー
している跡が見られるが。

あと、爆弾。確かにいまどき小学生や中学生でも爆弾くらい作れるが、自爆
する程度のお手軽爆弾はともかく、他人も巻き込みたかったわけでしょ？
研究塔が半壊するくらいの威力というと、火薬の量も半端ではない。どこで
材料を入手し、どうやって運ぶのか？よくある園芸用肥料入りの爆弾なら
なおさら搬送が疑問だ。「だって映画で作ってるの見たモン」という程度の
知識だとしたら、トホホである。

おまけに女教師は、この仕掛け爆弾を解除したことになっている。おいおい。
仕掛け爆弾の解除は、軍隊のＥＯＤやbomb squadだって簡単にはできない。
中学の理科のセンセイが、スーツにハイヒールでちょこっとできることじゃあ…。

まあアラを探せばキリがなく、これでもオンナコドモにはきっとウケルのだと
思う。しかし、オトナの読者を魅了しようと思ったら、これじゃ無理だ。
リアリティの欠如は致命的。Tom Clancyの小説の人気は、綿密な取材に裏づけ
られた圧倒的なリアリティによるもの。あまりリアルすぎてＦＢＩから事情
聴取されたくらいだ。そこまでやれとは言わないが、せめて読者にPlausible
と思わせるくらいのものは書いてほしい。

それともこの小説って、コメディだったの？

A Perfect Gataway

嫌いな人と気に入る人に真っ二つに分かれる映画だと思う。

夫は「最後のヒネリが安っぽすぎる」と言うが、私はおもしろいと思ったよ。
Hitchcockの時代ならスゴイ評価を受けただろうけど、今だからアラが目立つ
ってこと。Timothy Olyphantがワルのはずないと思って見てたので、結末は
私には「やっぱり」だったのがちょっとガッカリかな。

すごく真実をついてると思ったのは、凶悪犯罪者というのは世間で思われて
いるほど自信に満ちて怖いもの知らずなんかではなく、実は結構内心ビクビク
おどおどしながら生きているってこと。

カウアイの手付かずの自然がすっごく綺麗。

再発見

このところ、パン焼きにハマッている。

オーブンの中のパンがふくれ、きれいな焼き色がついてくると、香ばしい
においに夫も犬も誘われてキッチンに集まってくる。焼きたてのホカホカを
味見する幸せ！しばらく忘れていた幸せである。

新婚の頃はよくパンを焼いた。その後転勤で引越し、買った家には薪ストーブ
があったので、それを利用して田舎パンを焼いたりピザを焼いたりした。
が、ファーマーズマーケットでフランス人パン職人が美味しいパンを販売して
いるのを知り、価格も適当だったので買うようになり、自分で焼くのは止めて
しまった。アメリカでは、Whole Foodsや普通のスーパーでもオーガニックの
パンが安く手に入ったので、滅多に自分で焼かなかった。

だけど、この街のスーパーには美味しいパンがない。「ここは美味しいよ」
と知人が薦めてくれた市中心部のパン屋にも行ってみたけど、確かにパンは
美味しかったが不当に高い。オーガニックでもなんでもないのに、とんでも
ない価格がついている。「オーガニックの材料を使って、自分で焼けばいい
じゃん」とふと気づき、焼いてみたのが数週間前。

パン焼き機がなくたって、簡単に焼ける。焼きたてはものすごく美味しい！
夫のお弁当用サンドイッチに使う普通の食パンから、レーズンパン、シナモン
ロールなどいろいろ焼いては夫婦と犬とで美味しく食べている。

いつもこの市の物価の高さと不便さに悪態ばかりついている私だが、考えて
みるとそのお陰で手作りパンの幸せを再発見したわけだ。全く、何が幸運を
運ぶかわからない。

半魚人の時代

「なぜ？」というのが、素直な感想。

いわゆるTrout pout、唇にコラーゲンなどをこれでもかと注入して、腫れた
タラコ唇を突き出している女優達。Trout poutで検索すると、いろいろ画像
が出てくる。

「あひる唇」とも言われる。めくれあがった唇に引っ張られ、中の粘膜が
丸見えの人も。ハッキリ言って、怖い。美しさとは程遠い。大体、どうして
魚化したいのか？

子供の頃、半魚人の漫画を読んで怖くて眠れなかった。
普通の男が生魚をがぶがぶ食べるようになり、顔が魚化し、最後にはとうとう
全身にウロコが生えた半魚人となって海に去っていく。Trout poutの女優達
も、いつかは海に消えてしまうのかもしれない。