TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

異様な光景

2017-07-09 22:26:00 | ふしぎの国、ニッポン
久しぶりに髪をカットして、スッキリ。

美容師さん(日本人)と、里帰り中の話で盛り上がった。
山手線の中でふと気がつくと、車内がすごく静かなのだ。ゴトゴト線路を走る音と、たまの車内アナウンスだけ。乗客はみな、スマートフォンを持って画面に見いっている。

友達同士や家族で乗ってきても、席につくか吊革につかまるやいなや電話を取り出してちくちく。お互いの会話がない。

これはレストランや病院の待合室などでも同じ。お年寄りは知り合い同士でおしゃべりしてるが、他は子供も大人も無言でちくちく。小さな画面を見つめるせいか、みな背中が丸い。スマートフォン体型??生身の人間と面と向かっての会話はないが、サイバー世界上の会話はいつもやってるよ、ということか。何が彼らを、あんなに夢中にさせるのか。

それは私に、ずいぶん前に見たStar Trekのあるエピソードを思い出させた。艦内で、バーチャルゲームが流行り出す。あっという間に広がり、老いも若きも夢中になり、日常にも影響が出てくる。流行にとらわれなかったのは、人造人間だけ。最後のオチは、このバーチャルゲームは異星人の送りこんだ策略で、艦内を骨抜きにするためだった、てなことだったと記憶している。

あの会話のない日本の光景を異様と感じる私は、もう日本人じゃなくてガイジンなのかもしれない。


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「相手のために」生きる日本人

2015-07-06 14:47:36 | ふしぎの国、ニッポン
私はマニキュアが好きなので、ネット上でいろんなデザインを見て参考にしている。

日本語のサイトもたまにチェックするが、日本サイトで共通するのは「男性にウケのいいネイル」とか「会社の上司にも叱られないネイルアート」とか「お年寄りから目をひそめられないネイル」とか、とにかく「このネイルなら、誰にでもウケがいいですよ!」とアピールしている点である。

「キレイ!これ好き!」って自分で気に入ったネイルを選べないのか?高速道路のスピード制限じゃあるまいし、「赤はダメだけど薄いピンクならOK」みたいな暗黙の規則が存在するらしい。今はありとあらゆるカラーやデザインが選べる時代なのに、日本じゃあいかわらず透明かうすいピンク、ベージュの爪ばっかだ。

メイクや洋服も同様。
「世間一般にウケがいいかどうか」が、選ぶ際の基準になっているらしい。自分が好きだからとか、似合うからとかではいけないのだ。誠にもって窮屈な世界である。その規則を守らないと、「いいトシしてあんなもの身につけて!」とかいろいろうるさく言われて村八分になるらしい。いやはや、タイヘンだ。

Tina Turnerなんか、60歳過ぎてもミニスカートはいてカッコ良かった。足キレイだもん、見せなきゃ!

やっぱ私は、もう日本で暮らせないな(苦笑)


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テーブルマナー

2014-12-18 10:23:19 | ふしぎの国、ニッポン
高校時代、「礼法」という授業があった。

進学校なのだが、百何十年の伝統を持つ学校としてはキチンとお作法が身についた大和撫子として育ってもらいたい、ということで、礼法は必修。手を膝に乗せるにも「右手が上」と「左が上」の方法があり、どちらを良しとするかによって出身校がわかる、ということも初めて知った。

授業の中には、西洋料理を食べる際のマナーもあった。今となっては役に立たない「常識」も多く習ったが、最も奇妙キテレツなのはなんといっても、「ライスをフォークの背に乗せて食べる」というやつだ。

メインの付け合せに「パンとライス、どちらに?」と聞かれるのは、世界広しといえども日本だけ(あるいは、日本人がたくさん行く東南アジアの観光地)。それに、日本の米はねばりけのあるうるち米だからフォークの背にのっかるが、西洋の米は長粒種だからパサパサで、のっかるわけがない。

あんな真似しなくても、ライスサラダやパエリアなど米料理が出たら利き手(ほとんどの日本人は右手だろう)でフォークを持ち、すくって食べればいいのだ。「ナイフとフォークを持ち替えてはいけない」とも日本では言われるが、そんなことはない。利き手でないほうの手で不器用に食べようとして落っことすより、利き手に持ち替えてキレイに食べたほうが絶対にいいに決まっている。

フォークの背にのせるマナーなどもうとっくに絶滅してるかと思ったら!
ここでは話題になっていて、マナーの先生も苦笑している。うひゃあ。まだやってる人がいたんだ。水族館でシーラカンスを見るような思いである。

日本でしか通用しないマナーはいろいろあるが、これもその一つで、誰かが言い出して広まったのだろう。テーブルマナーには正解と不正解はなく、食べやすいように見苦しくなく美味しくいただくのが一番。形だけの作法にこだわるより大切なのは、美味しい料理をいただいたらウェイターやシェフに「美味しかった、ご馳走さま」と感謝の気持ちを述べること、そしてチップを十分にはずむこと(サービス業は最低賃金なので、チップが大きな収入源となるから)。そういう大事なことはマナーの教室で一言も触れないのは、残念だ。


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きわめて日本的な

2014-12-11 16:45:24 | ふしぎの国、ニッポン
日本から離れて暮らして長くなると、日本人のものの考え方が理解できなくなってくる。

お友達から、阿川佐和子の本をもらった。
この著者については、父親が有名作家だったことしか知らない。彼女がインタビューの仕事をやってたころのことを、いろいろ綴ったのがこの本。

そのなかで、、彼女がジュリー・アンドリュースをインタビューしたときのことが書かれている。

阿川はアンドリュースの映画 The Sound of Music のファンだったらしく、インタビューの始めにジュリーの持ち歌をいろいろ歌ってみせた。そのことを友人達に話したところ、「ホンモノを目の前にして、よくそんなことできたわね!」とあきれられた、と書いている。そして阿川も、そうよね、私ってば、と後悔している。

え?どうして??
なんでいけないの?
私は、本から目をはなしてしばし考えないと意味がわからなかった。

芸人にとって、「あなたのファンです!」と言ってもらうのはうれしい。
それもお世辞でない証拠に、ヒットした曲をいろいろ口ずさんでくれたら、もっとうれしいはずだ。歌がヘタだってどうだって、関係ない。イギリス出身でアメリカで仕事をこなしたアンドリュースは、自分の持ち歌を歌ってみせる阿川を好意的に受け止めたと思う。

だけど、日本人の一般的な考えは違うらしい。
プロの歌手を前に「私のほうがうまいでしょ!」などと張り合うなんて、なんてはしたない!という感覚なのだ。たぶん。

いやあ大変だね、そこまで気を使って生きていくんじゃ。
やっぱ私は、海外に出て正解だったかも。


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Kindle Paperwhite

2014-06-12 07:56:41 | ふしぎの国、ニッポン
最近のお気に入り。

初代Kindleの紙のような軽さと比べるとちょっと重いが、夫のネクサスに比べたらだんぜん軽い、軽い。しかも、太陽光の下でも反射がないからラクに読めるし、夜真っ暗でも内臓ライトがあるから大丈夫。特殊インクなので、紙の本と同じような感覚で読めて、目が疲れない。この目が疲れないってのは、ポイント高い。

これはもともと、ベッドの中で本を読むために買った。
暗い部屋の中で紙の本を読むには、ベッドサイドのライトをつけないといけない。でも明かりをつけると、寝ている夫やTABIの睡眠の妨げになる。そこで最初は夫のネクサスを借りてたんだけど、重いし、目が疲れる。

日本に比べるとこっちは電子書籍がすごく普及してるから、ほとんどの本が電子化されている。アメリカでは、図書館の蔵書も電子化されてるそうだ。しかも、電子書籍は紙の本よりずっと安く買える。紙の本が30ドルくらいしても、電子書籍版はたったの10ドル以下。おまけに、蔵書で家の本棚がパンク、なんてことがない。クラウドに保存しておけるから、いくらでも書籍を増やせる。

日本から紙の本を購入すると、本自体が高いのに加え、送料がバカにならない。送られてくるのに時間もかかる。だけど、電子書籍なら即、ダウンロードできる。海外に住む日本人や、日本語を読める外国の人にとっては便利このうえない。

なのに日本の書店サイトは、電子書籍が少ない。あっても、紙の本と同額だったり。意味ないじゃん!電子化するのは、ほとんどが漫画なんだそうだ。これって、先進国の中でも日本だけの現象なんじゃないの。

ところで、このKindleが手元に届くには時間がかかった。
郵便で配達されたそばから、盗まれてしまったからだ。全く、油断も隙もあったもんじゃない。


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