TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

身の丈にあった生活

2006-08-06 15:12:40 | インポート
この州のforeclosure率が半年間連続で全米一位になったそう。

さもありなん、というかんじ。
アメリカも広いから、別の州では違うだろうが、とりあえずこの州の人々に
共通するのは「大の見栄っ張り」ということだ。馬鹿デカイ家に済み、ガス食い
の馬鹿デカイ車を何台も所有し、別荘を持ち、子供を私立学校に通わせ...
一体、彼らの年収はどれくらいなのだろう?と思うような、王侯貴族のような
生活。だけど、裏をかえせば借金だらけなのだ。

夫婦二人で寝室が6部屋以上、風呂が4つ、車3台分の駐車場、家の中には
インターフォンがあるような家。そんなものが必要なのかどうか?うちの隣も
中年夫婦二人だが、車5台を所有している。なんでそんなに?と思うが、
マスコミがこぞってこうした贅沢な生活を「理想の生活」と喧伝し続けている
昨今、人々は洗脳されてしまっている。一度生活のレベルを上げてしまうと、
もとには戻せない。奥さん同士の話も、「あれを買った、これを買った」の
自慢話ばっかりだ。

ローン会社はこういう人々に、わりと簡単に莫大な金を貸す。家のローン、
車のローン、子供の学費ローン、借金ばかり膨れ上がっていく。それでも家族が
つつがなく暮らしているうちはいいが、何か起こると大変。医療費が超高い
アメリカであるから、急な怪我や病気で緊急入院・手術ともなれば一晩で
日本円にして500万円の請求が来ることも珍しくない。当然、ローンは払え
なくなる。そうなると、破産申請して譲渡抵当実行手続きをふむしかない。

そんな贅沢をせず、自分の身の丈にあった生活をしていればそんな地獄を見る
ことはないのに、と思う。しかし、luxuryがキーワードの昨今、安全で閑静
な住宅街で比較的こじんまりした家を探そうとすると、困難を極める。
あやしい住宅街になら小さい家はいくらでもあるが、ちょっと住むのは勇気が
いる。「つつましやかな生活」のニーズがないのは、本当に問題だ。

一緒に転勤でこっちに来たカナダ人妻たちは、当初アメリカ人の贅沢ぶりに
目を見張っていた。一年が経過し、彼女たちはすっかりアメリカナイズされ、
隣近所のアメリカ人たちに負けまいと購買欲の餓鬼と化している。このままでは
貧乏カナダに帰国した時、大変なショックを受けるのではないか。大体、車を
3台も4台も国境を越えて持ち帰ろうとしたら、関税だけで大破産である。


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