***** 神社と災害 No.31 *****
実を言いますと、「一の宮」という存在に対しては、
これまでさほど意識していたわけではなく、
特に「古代史」や「地域の氏神」
に関心が向けられてからは、
一の宮参拝はどことなく「後回し」
「おざなり」になっていた感は否めません。
それでも、旅に出かけた折には、
必ずその地域の一の宮に出向くのが習わしで、
最初に参拝できない場合は、
旅の行程のどこかで一の宮の神様に挨拶をした上で、
近隣の神社を巡るように心がけておる次第。
いつからそういった習慣を取り入れるようになったのか、
記憶は定かではありませんが、恐らくは神社を訪れる中で、
無意識に切り始めた神様への「仁義」だったのでしょう。
言うなれば、旅行者というのは「よそ者」であり、
さらにその「よそ者」が大事な神域に
足を踏み入れるわけですから、
土地の神々にとっては千万迷惑な話です。
一見善行のように見える神社巡りも、
実は見えない危険と隣り合わせのイベントでもあるゆえ、
それらのリスクを最小限に抑える策として、
いつの頃からか「一の宮への挨拶」が
私の中では定番となったのでありました。