<荒神谷遺跡>
一説に、出雲の荒神谷遺跡で
発掘された358本の銅剣は、
『出雲国風土記』に記載された神社の数
(もしくは出雲の式内社数)と
関連するのではないかという話があります。
何でも、出雲国にはもともと
399の神社があったそうで、
358本という数は埋められた時点での
神社の総数ではないかとのこと……。
また、出土の際に銅剣が「四列」
に並べられていたことから、
それぞれの列は出雲国の4つの地域に相当し、
各地域の人たちが荒神谷でお祭りをする際、
銅剣を持ち寄って保管した可能性もあると聞きます。
まあ、それらの真偽はともかくとして、
私自身のアンテナに引っ掛かったのは、
「358」という銅剣の本数、
および同時に発見された銅鐸6個、銅矛16本という、
これまた意味深な数字に関する疑問でした。
私たちが想像する以上に、古代の人々が
「数」を重要視していたことを踏まえれば、
「8」や「7」への強いこだわりを持つ出雲人が、
聖なる荒神の地に大切な祭器を、
「適当な数だけ」埋めたとは思えなかったのですね。