***** 大嘗祭 No.21 *****
現在、新型ウイルスへの感染者数を
抑えるため、世の中の多くの人々が
「自宅待機」を余儀なくされております。
言うなれば、今の日本だけでなく全世界が、
「物忌み」の期間に突入したわけで、
やがて訪れる「新嘗祭」に向けて、
地球上の人間が「潔斎」をする時代が
始まったとも捉えられるのですね。
だとすれば私たちは、
「神在祭」に際する出雲の人々と同じように、
神様の働きを邪魔しないよう、
極力静かに引きこもっているのが最善で、
仕事や食料品の買い出しなど、
日常生活における最低限の外出を除き、
自分の生活を「慎む」必要があるのかもしれません。
考えてみますと、私たちが生まれて以降、
「当たり前」だと思って来た生活は、
すべて「物質的な快楽」に基づくものです。
そして、それらの「楽しみ」を
ほぼ奪われかけつつある今、
消えゆく物々を求めてうろたえるよりも、
ひとりひとりの人間の中から湧き出る
「新たな喜び」に目を向けるべきなのでしょう。
それこそがまさに「内需」の充実であり、
今後の日本を支える「命綱」
になることは間違いないのです。