たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

天皇と三輪山

2020-04-12 09:43:58 | 大嘗祭

 

***** 大嘗祭 No.10 *****

一般的に「大嘗祭」が成立したのは、

天武天皇から持統天皇に

かけての時代だとされますが、

これまでの経緯を踏まえれば、

「三輪山の一件」が発端となった

可能性も否定できません。

 

ちなみに、歴代の天皇は伊勢の神と同様に、

三輪山の神への崇拝も欠かさなかったそうで、

上皇陛下も譲位される前の

2014年11月に大神神社を参拝されました。

 

また、2016年に橿原神宮を訪れた際には、

昼食会の席で突然「三輪山はどの辺りですか」

とお尋ねになられ、同席した人たちが

慌てて窓を開けて、三輪山の方角を

お知らせしたこともあるのだとか……。

 

上皇后陛下も大神神社への参拝後に、

「背後のお山そのものが御神体である

大神神社の深い静けさや、

御神社に所縁ゆかりのある

花鎮祭りに心引かれたりいたしました」

と感想を述べられたと聞きますし、

「三輪山」という存在が、両陛下の中で

大きな意味を持っていたことは確かなのでしょう。

 

恐らく、大物主神の恫喝を受けて以降、

歴代の皇室には「三輪山への祭祀なくして、

国家安泰は叶えられない」という教えが

根付いているのだと思われます。