たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

古代米の醸造

2020-04-15 09:57:28 | 大嘗祭

 

***** 大嘗祭 No.13 *****

古くから「赤(朱・丹)」という色には、

魔除けの効果があると言われており、

稲荷系神社の鳥居を始め、

水銀朱が塗られた様々な日用雑貨など、

人々は「赤」のパワーを生活の

隅々にまで取り入れてきました。

 

「稲(いね)」という言葉には、

飯の根、生きる根、息の根、

そして命の根などの意味があると聞きますし、

人間の命を守り再生させるような、

不思議な力を秘めた食物が

「赤米」だったのかもしれません。

 

そうなると再び脳裏に浮かんでくるのが、

「崇神天皇の祟り」の件で大物主神に

献上した「日本酒」のことですね。

恐らく、当時の日本酒と言うのは、

現代人がイメージするような透明な

清酒ではなく、赤米などの古代米を

使用した粥状のにごり酒だったと思われます。

 

今回の大嘗祭でも、「白貴・白酒(しろき)」

「黒貴・黒酒(くろき)」という

2種類のにごり酒が奉納されましたが、

古代それらの酒の醸造を担っていたのが、

「造酒童女・造酒児(さかつこ)」

と呼ばれる童女を筆頭とする

専属の女性たちでした。