たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

籠の中の鳥

2020-04-07 09:29:23 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.75 *****

改めて「酒」という文字をまじまじと

眺めてみますと、「水」と「酉」という形象が

重なり合ってできていることがわかります。

 

酒造りにきれいな水は欠かせませんから、

文字の中に「水」が入っていることに

関しては納得できますが、

右側の「酉」がいったい何を示しているのか

気になったので調べてみたところ、

「酉(とり)」とは発酵した果実を入れる

「壺(つぼ)」をイメージした古代文字なのだとか……。

 

何でも、「お酒の醸造開始時期」

を意味する漢字を決める際、

たまたま「酉」という文字を選んだとのことで

(諸説あります)、酉を「とり」と読むように

なったのは後年になってからだそうです。

 

ただし、これまでの三輪山の経緯を踏まえますと、

酒の文字に「酉」が入っているのは

非常に意味深でして、たびたび取り上げます

三輪の殿「門」とは、三ツ「鳥」居であり

「酉」のことだと個人的には感じております。

 

「三ツ鳥居」の中に潜む「酉」とは、

つまりカゴメ歌の中に登場する

「籠の中の鳥」でもあるのでしょう。

「酉」が災厄を暗示する文字だとすれば、

籠の中の鳥が飛び立つ「夜明けの晩」とは、

まさしく「卯」の月・日・時間なのかもしれません。