***** 大嘗祭 No.15 *****
日本酒の起源に関しては諸説あるようですが、
古くはスサノオがヤマタノオロチを
退治するために造らせた
八塩折之酒(やしおりのさけ)や、
『大隅国風土記』の逸文に記載され、
人気アニメの《君の名は》にも登場する
「口噛み酒(くちかみざけ)」などが、
日本酒の原初として有力視されております。
また、『播磨国風土記』には、
「携行食の干し飯が水に濡れてカビが生えたので、
それを用いて酒を造らせて宴会をした」
などの記述が見られることから、
日本酒の製造法が複数あった可能性も伺えます。
いずれにせよ、古代の人々が「命の根」である、
米の発行過程の中で発生した「何らかの力」を、
敵を退治したり荒ぶる神を鎮めたりするために
利用していたことは確かなのですね。
もしかすると、大神神社の初代神官であった
「大田田根子」とは、「大きな田」で
「稲(いのちの根)」を生み出す
「子(男子?女子?)」という意味であり、
「米」に秘められた作用を知っている
人物だったのでしょうか……。