***** 大嘗祭 No.20 *****
旧暦で10月を意味する
「神無月」という名称は、
出雲に関わる神話が発端だと言われております。
何でもこの時期は、全国の八百万の
神々の多くが出雲大社へ出かけてしまい、
地元に神様不在となるので「神無月」。
反対に、出雲の国(島根県)では、
多くの神々が話し合いのために
全国から集まってくるので、
「神在月」と呼ばれるようになったのだとか……。
出雲一帯では、毎年旧暦の10月
(現在の暦では11月~12月)になると、
各所で「神在祭(かみありさい)」
関連のお祭りが執り行われますが、
特に中心となる出雲大社の神在祭では、
およそ半月以上に渡って神事が続くと言います。
その間、近辺の人たちは、
神々の会議を妨げないよう極力外出を避け、
物音を立てずにひっそりと自宅に引きこもるため、
地元では神在祭のことを、
「御忌祭(おいみさい)」とも呼ぶと聞きました。
一説にこの「神在祭」は、
新嘗祭に備えるための「潔斎」の行事であり、
本来は「神在祭」から物忌みの期間を経て、
新嘗祭を迎える習わしだったという説があるのです。