天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

地上三センチの浮遊

2017-05-23 17:18:47 | エッセイ

「枠の外にあるもの」

世界は、いろんな枠に囲われています。細分化されたり、統合されたり。いがみあったり協調したり。それは、強固なようで、移ろいやすいものです。

私達は、様々な枠に所属しています。それに庇護されたり、束縛されたりしながら、日々を過ごしています。

人は、無秩序には生きてはいけません。(どんなに孤独でも、どんなにアウトローでも、「孤独」や「アウトロー」のカテゴリーに所属しているのです。その中でのルールや作法というものが、存在しているのです。)枠におさまることで、安心感を得られるのでしょう。もちろん、その中での拘束感も同時に感じるのでしょうが。

枠の中にいるということを、意識することは大切だと思います。枠があると感じなければ、自分がいる場所がすべてだと勘違いしてしまいます。自分のフィールド以外は、不正義だと糾弾してしまいます。

「枠」を知ってはじめて、「枠」の外があり、別の「枠」があると認識できるのでしょう。

そして、

枠の外があるということは、自分が想像できない考え方や、ルールも存在するということです。

それが、目からウロコのこともあるだろうし、受け入れられないこともあるでしょう。

ただ、世界はたくさんの枠が、存在すると考えることは大切だと思います。

自分が正義なのではないと考えること。枠の外にあるものに思いをはせること。

違う枠のいろんな人々が、それをすることができたなら、世界は、もっと自由でありながら、共存できるような気がします。

けれどそれは、

今の世界では、それこそ「ユートピア」のおとぎ話です。

私自身、自分の所属する枠に囚われて、そんな自由の翼を持てずにいます。

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