天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

秋の朝

2019-09-28 06:08:56 | 
涼しい風が吹く

虫の音が聞こえる

蝉のにぎやかな声は消え

コオロギの優しげな声

いつの間に入れ替わったのか

浮世の慌ただしさに踊らされて

たくさんの重荷に潰されそうになって

身を守るための鎧に潰されそうになって

イライラして
トゲトゲして

実りの秋すら

忘れていた

カラスが鳴いている

早朝のカラスは

街の王だ

丸い

冷静な目で

辺りを睥睨している

そんな

小さな面白ささえ

認めることができなかった

朝の光に

薄いヴェールが

かかるようになった

秋の朝だ







貝の音色

2019-09-27 18:08:34 | 
あの人への

思いは

好意?
愛?

それとも

執着?

それすら

わからなくなってしまった

下弦の月が

夜空に浮かぶ

月は痩せてゆき

そして

新月になる

消えゆく

虚しさ

けれど

月は

また

満ちる

でも

あの人は?

ただ

さらさらと

気持ちが

こぼれるだけ

この思いは

貝殻に

閉じ込めるしか

ないの?

悲しい時は

新月に

寂しい時は

満月に

鳴らすしか

ないの?

君はロマンチスト

2019-09-19 13:31:14 | 
もう夢中にはなれない

あたしは君のマリアじゃない
あたしは君の菩薩じゃない

ましてや

君の性的ファンタジーの
アイコンじゃない

あたしはあたしで

君のストーリーには
どうしたってはまらない

だって

君と同じ人間なんだよ?

君が君であって

あたしの理想のヒーロー
じゃないように

(あたしもそれがわかるまで

だいぶ時間がかかったけど)

あたしがあたしであって

君の理想の女神
じゃないんだ

そこに

はまらないからって

地団駄踏まれたって
怒りを投げつけられたって

あたしは
君の
思うようにはなれない

だって

君が
あたしの
思うようにはなれないでしょ?

どうしてわかってくれないんだろう?

…ジツハアタシハワカッテル

キミハロマンチスト

夢うつつの桃源郷に
しがみついて

ほんとの

あたしから目を背けている

キミハロマンチスト

それって

あたしを壊すだけなんだ