天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

11月の朝

2018-11-17 06:38:12 | 
どんより曇る朝

ベッドの窓から見えるのは

憂いを含んだグレーの海

それでも

朝は朝

ラッピングの包み紙をはがして

出来立ての1日を味わおう

ふわふわの毛布を抜け出して

しんと冷たい朝の空気に

飛び込もう

ちょっと身震いした後は

温かいカフェオレを

飲むのよ

湯気の向こうから

新しい1日が

笑いかける

夜のバス

2018-11-13 21:00:16 | 
真夜中に発車オーライ

眠りかけの乗客

薄暗い車内

運転手は霧

フルスロットルで走れば

夜道なのか
夜空なのか

わからない

ふと目覚めたら

流星群の中を

走っていた

銀色の尻尾が

煌めく中を

オンボロバスが走っていく

窓には

数億年分の

光のシャワー

夢うつつの現実

窓に手を触れても

流星をつかむことはできない

それでも

流星は

次から次へと

目の前を横切っていく









UP&UP

2018-11-10 06:34:48 | 
上へ
上へ

険しい山を登る

足を止めれば
転落する恐怖

足を踏み外せば
墜落する恐怖

それでも

人は

目の前の山を見て

登ろうとする

頂上の景色を

夢想する

重い荷物を背負い

足元を踏みしめ

一歩一歩

でも

UP&UP

それが

すべてではない

苦しければ

荷物を降ろしていい

辛ければ

登らなくてもいい

山を登るのは

絶対ではないのだ