天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

冬の夜話

2017-01-30 19:59:00 | 
冷えた寝床は
あなたと二人で温める

君はくすりと笑って
そんな
甘い言葉をささやく


冷たい足は
あなたのすべてで温めて

私はふわりとすり寄って
そんな
甘い言葉をささやく

冬の夜は長い

夜の果て

二人は

ラベンダー色の空に浮かぶ

チェシャ猫のような月を見る

そして

黄金の海に沈むのだ


畏怖と敬虔

2017-01-28 21:07:15 | 
南からの風が私を吹き飛ばす
そしてささやく

「神の求めるままに歩け」

私は畏れのあまり、目を閉じる
空を見上げることができない

大いなる掌の上で転がされる

それでも私は祈ることはしない

ただうずくまるだけ

何も疑うことなく
何も信じることなく

そこにあるものを受け止め
咀嚼する



I hate my inner girl

2017-01-28 20:37:32 | 
私は自分の中にいる少女を憎んでいる
なにも出来ず 立ちすくんでいる
なにも出来ず 助けを待っている
無力で無知で無防備な自分
嫌で嫌でたまらない

隅に追いやりたい
カゴの中に閉じ込めたい
どこかに消えて欲しいのに

少女は決していなくなることはない
途方にくれた顔
物欲しげな目で
私の心の中に居座り続けている

私は自分の中にいる少女を憎んでいる



my bird is never died

2017-01-27 20:52:24 | 

私の中には鳥が棲む
はばたき、ざわめき、ついばみ、さえずる

鳥はなにものにも屈しない
なにものにもひれ伏さない

あらゆる強い力が私の中の鳥を
握り潰そうとする
叩き潰そうとする
息の根を止めようとする

鳥が死んでしまえば
私をのっとることは簡単だ

凍えるような日々、囚われの日々が続き
鳥が身動きを止めてしまったとしても

恐れることはない

傷だらけの羽を広げ、再び歌いはじめる日々がやってくる

必ず、必ず

私の鳥は決して死ぬことはない





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