BOOM BOOM SATELLITES
最後の「アルバム」
『LAY YOUR HANDS ON ME』
なんて素晴らしいんだろう。彼らの音楽家として、人間としての姿勢に頭が下がる。あまりにも強く、美しいアルバム。
最初、聞くのを躊躇した。辛くて、聞けないんじゃないかと思った。
とんでもない!
なんて、高いハイジャンプなんだろう。聞く者一人一人にハイタッチをしてくれるような、そんな気持ちにしてくれる。
哲学と娯楽が共存してる。人間の可能性を信じられるような、彼らからのギフトだと思った。
「ギフト」
大いなる存在はそこにある
人の祈りや想いとは無縁に
大いなる存在はそこにある
人の痛みや苦しみとは無縁に
だからといって
人は営みから背を向けることはできない
大いなる存在に
唾を吐いても
石を投げても
届かない
人は倒れるまであきらめるしかないのか?
それとも
人は倒れるまであらがうほかないのか?
そんな思いで
立ちすくむとき
ふいにさす光がある
ふいにふく風がある
さすかどうかはわからない
ふくかどうかもわからない
それでも
ギフトはふいに
贈られることがある
それを
気まぐれと
思うか
慈悲と
思うか