天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

儚いうつろい

2013-03-03 17:49:14 | 
ゆらゆらと歩く
春浅き夕べ

冷たい空気が
手足に刺さる

それでも
空は
まだ暮れず

青みと赤みを
宿した光が
薄く漂う

長い夜は
続かない

世界はそう宣言する

厳しい冬は
終わる

季節はそう宣言する

何回も何回も
繰り返された
宇宙の理

それでも
目の当たりにすれば

ひれ伏したくなる

清明なる魂と
灯明たる光を
心の内に持って
宇宙を泳げ

敬虔たる祈りと
畏怖すべき気持ちを
心の内に持って
世界に遊べ

儚いうつろいは
そう私に告げる

儚いうつろいは
大いなるもの

ゆらゆらと歩く
春浅き夕べ