戦国の時、子思、衛に居(を)る。苟變(こうへん)を将とす可しと言う。衛侯曰く、變は嘗て吏たりしとき、民に賦して、人の二雞子を食(くら)えり。故に用いず、と。子思曰く、聖人の人を用うるは、猶お匠の木を用うるが如し。其の長ずる所を取って、其の短なる所を棄つ。故に杞梓(きし)連抱(れんぽう)にして、数尺(せき)の朽有るも、良工は棄てず。今君、戦国の世に處(お)り、而して二卵を以て干城の将を棄つ。此れ隣国に聞かしむ可からざるなり、と。
子思は衛に居るとき苟変を将に薦めた。衛侯の言うには、苟変は役人をしていた時、民に鶏卵を二個づつ徴収して食った、だから用いないと。子思は、聖人が人物を登用するのは、棟梁が材木を使うようなもので、その良い所を取って、悪いところを棄てます。
ですから杞(やなぎ)や梓の幾抱えもある材になると、たとえ朽ちた所があっても良い棟梁はうまく使います。いま卵二個で国の守りの大将を用いないとは、隣国にも知られてはならない事です、と。
連抱 幾人も手を連ねて抱きかかえること 干城 たてと城、国を守る武人
子思は衛に居るとき苟変を将に薦めた。衛侯の言うには、苟変は役人をしていた時、民に鶏卵を二個づつ徴収して食った、だから用いないと。子思は、聖人が人物を登用するのは、棟梁が材木を使うようなもので、その良い所を取って、悪いところを棄てます。
ですから杞(やなぎ)や梓の幾抱えもある材になると、たとえ朽ちた所があっても良い棟梁はうまく使います。いま卵二個で国の守りの大将を用いないとは、隣国にも知られてはならない事です、と。
連抱 幾人も手を連ねて抱きかかえること 干城 たてと城、国を守る武人