魏の安釐(き)王立ち、公子無忌(むき)を封じて信陵君と為す。無忌、人を愛し士に下る。食客三千人あり。
秦趙を攻む。魏王、晋鄙(しんぴ)をして之を救わしむ。秦の昭王、兵を移して先ず救う者を撃たんと欲す。王恐れ、晋鄙の兵を止めて、鄴に壁せしめ、又新垣衍(しんえんえん)をして趙に説き、共に秦を尊んで帝と為さしむ。魯仲連往いて衍に見(まみ)えて曰く、彼の秦は礼義を棄てて首功を上(たっと)ぶの国なり。即(も)し肆然(しぜん)として天下に帝たらば、則ち連は東海を踏んで死する有るのみ、と。衍、再拝して曰く、先生は天下の士なり。吾敢て復た秦を帝とすと言わじ、と。
鄴に壁せしめ 鄴(地名)に壁を高くしてこもる。 礼義 人の行うべき礼の道
首功を上ぶ 敵の首を取る手柄を尊ぶ 肆然 気ままに
秦趙を攻む。魏王、晋鄙(しんぴ)をして之を救わしむ。秦の昭王、兵を移して先ず救う者を撃たんと欲す。王恐れ、晋鄙の兵を止めて、鄴に壁せしめ、又新垣衍(しんえんえん)をして趙に説き、共に秦を尊んで帝と為さしむ。魯仲連往いて衍に見(まみ)えて曰く、彼の秦は礼義を棄てて首功を上(たっと)ぶの国なり。即(も)し肆然(しぜん)として天下に帝たらば、則ち連は東海を踏んで死する有るのみ、と。衍、再拝して曰く、先生は天下の士なり。吾敢て復た秦を帝とすと言わじ、と。
鄴に壁せしめ 鄴(地名)に壁を高くしてこもる。 礼義 人の行うべき礼の道
首功を上ぶ 敵の首を取る手柄を尊ぶ 肆然 気ままに