孔子の残した業績から、詩経、易経、春秋、について、最期に孫の子思まで記します。
古詩三千を刪(けず)って三百五編と為し、皆之を弦歌す。礼樂、此より述ぶ可し。晩にして易を喜(この)み、彖(たん)、象(しょう)、繫辞(けいじ)、説卦(せっか)、文言(ぶんげん)を序(つい)ず。易を読んで、韋編三たび絶ゆ。魯の史記に因って、春秋を作る。隠より哀に至るまで十二公、筆を獲麟(かくりん)に絶つ。筆すべきは則ち筆し、削るべきは則ち削る。子夏の徒、一辞を贊(さん)する能わざりき。弟子(ていし)三千人。身、六藝(りくげい)に通ずる者、七十有二人。年七十三にして卒す。子鯉字は伯魚早く死す。孫伋字は子思中庸を作る。
古くから伝わる詩三千編から選び抜いて三百五編にまとめ、楽器に合わせて歌えるようにした。晩年には易を好み彖、象、繫辞、説卦、文言を整理し順序だてた。何度も読んだので竹簡の綴じ皮が三度も切れるほどだった。魯の歴史に基づいて春秋を作った。隠公より哀公まで十二公、獲麟で絶筆とした。文学に長じた子夏でさえ一筆も加除することができなかった。弟子三千人六芸(礼、樂、射、御、書、数)に通じた者七十二人、七十三歳で亡くなった。子の伯魚は早世し孫の子思は中庸を作った
古詩三千を刪(けず)って三百五編と為し、皆之を弦歌す。礼樂、此より述ぶ可し。晩にして易を喜(この)み、彖(たん)、象(しょう)、繫辞(けいじ)、説卦(せっか)、文言(ぶんげん)を序(つい)ず。易を読んで、韋編三たび絶ゆ。魯の史記に因って、春秋を作る。隠より哀に至るまで十二公、筆を獲麟(かくりん)に絶つ。筆すべきは則ち筆し、削るべきは則ち削る。子夏の徒、一辞を贊(さん)する能わざりき。弟子(ていし)三千人。身、六藝(りくげい)に通ずる者、七十有二人。年七十三にして卒す。子鯉字は伯魚早く死す。孫伋字は子思中庸を作る。
古くから伝わる詩三千編から選び抜いて三百五編にまとめ、楽器に合わせて歌えるようにした。晩年には易を好み彖、象、繫辞、説卦、文言を整理し順序だてた。何度も読んだので竹簡の綴じ皮が三度も切れるほどだった。魯の歴史に基づいて春秋を作った。隠公より哀公まで十二公、獲麟で絶筆とした。文学に長じた子夏でさえ一筆も加除することができなかった。弟子三千人六芸(礼、樂、射、御、書、数)に通じた者七十二人、七十三歳で亡くなった。子の伯魚は早世し孫の子思は中庸を作った