豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

社会人たる者…北斗市

2009-04-10 18:23:48 | ファース本部
某大学の教授が、自宅近くの幼稚園の園児たちのにぎやかな声が「研究の邪魔だ」と言って裁判沙汰にした事があり、この裁判は教授の敗訴に終わりました。
「幼児が騒ぐのは自然で、大人としての我慢できる許容範囲である」というのが判決理由です。

子供が学校、幼稚園、公園、広場など普通の場所で大きな声を出し、遊びに興じる姿は、その地域の安全性のバロメーターでもあるのでしょう。ところが昨今、公園などで子供を遊ばせるのも危険が多く、親が近くにいて目を離せないとはとても異常な社会です。

天真爛漫な子供の声を聞ける安全な社会を創ることは、我々大人の責任なのでしょう。園児の声が研究の邪魔だとする大学教授は、研究者としての才能や実績が素晴らしくとも、社会人として資質を逸しているように感じます。

今朝の朝礼3分間スピーチは、総務部門の女子社員でした。彼女は山口県の母子殺人事件で遺族となった「本村洋氏」が事件究明のため会社に辞表を出した時の内容でした。辞表を受けた上司は、「社会に向かって問題点を叫ぶための要件」を示したと言います。会社に勤め、納税をもして、自分の仕事を全うしてこそ、課題喚起に意義があるのだと…

この事件は、最愛の妻と可愛い娘を、強姦目的で押し入った犯人に、二人とも殺害されたものです。裁判では検察側と弁護側とが、量刑を無期か死刑かで争っており本村氏は、犯人の犯行動機やその後の行動言動が、万死に値し、極刑にすべきとしています。

園児の声が煩いと裁判を起こす大学教授がいます。愛する家族を失って懸命にその亡くなった妻と娘の無念を晴らすため、仕事を全うしながら裁判にのぞむ人がいます。その被告人を極刑にしようとする検察官がおり、死刑を回避しようとする弁護士がいます。

弊社のスタッフが、この「社会人たる者」と言う、本村氏の上司の言葉に感銘して行った3分間スピーチでした。確かに誰もが社会を構成する一員です。
どんな問題が持ち上がったとしても「社会人たる者」と言う意識を持てば多くの課題が解決するように感じます。

写真は昨日のフライトで東北上空を撮ったものです。
上空からただ下を見るのではなく、「社会人たる者」と言う意識で見れば、雲の下の人々の営みも見えて来そうです。
今日は本社で研究開発室の仕事をしていましたが、穏やかな春の一日が暮れて行きます。
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