木立の間に赤い実が見えます。
ヤマモモですねえ。
山の中に桃のような実をつけることからヤマモモ。
ハイ、そのままですねえ。
赤黒く光沢のない小さな実。
一度だけ食べてみたことがあります。
甘酸っぱくてなかなか野趣あふれる味でした。
そのまま食べるよりジャムや果実酒にするといいそうです。
鬱陶しい梅雨時のこの季節ですから
赤い実を見つけるとちょっと心浮き立つものがあります。
あちこちで鈴なりになっています。
道行く人は拾うどころか見向きさえしません。
ああ、モッタイナイ!
夢中で写真を撮っていると
道行く人は不審人物を見るような目で通り過ぎます。
ああ、ナサケナイ!
公園には実のなる木が結構あって
ほとんどが食べられる実なのにほったらかしです。
せっかくの赤い実が
誰にも食べられずポトポトと地面に落下しています。
道行く人は平気で踏みつぶしていきます。
ああ、カワイソウ!
私も残酷で無神経な人間ではありますが
さすがにそれは出来ずに大きく迂回して通り過ぎます。
ヤマモモの哀れを感じます。
誰にも顧みられず無駄に実って無駄に落ちて踏まれる。
仕方がないこととは言え、哀れです。