関東地方は梅雨が明けたそうです。
ついこの間、梅雨入り宣言を聞いたばかりなのに
もう梅雨明けとはこれいかに。
ひょっとして私の聞き違いでしょうか。
えらくアッサリした梅雨でしたが
道端にはもう木槿〈ムクゲ〉の花が咲き始めました。
夏の花の代表選手ですね。
ムグンファとも呼ばれて韓国の国花にも指定されています。
民族衣装の白いチマチョゴリを連想させて
なかなか清楚で情熱的な花です。
歴史的な南北首脳会談からすでに二か月です。
もともとは同じ民族ですから
長い梅雨が一気に明けたような融和ムードでしょうか。
もう雨が降らないことを祈るばかりです。
昨日は朝から蒸し暑くて不快指数100%の日でしたが
この花を見ると涼やかな気持ちになります。
芭蕉の「野ざらし紀行」の中にもムクゲの花が登場します。
道のべの 木槿〈むくげ〉は馬に くはれおり 〈芭蕉〉
馬が食べるぐらいですから美味いのでしょうか。
確か信州かどこかで詠んだ句でしたが
生活感の中にも「驚き」があってなかなかの名句ですねえ。
ムクゲの花は朝に咲いて夕方には萎んでしまう
俗にいう「一日花」だそうです。
そのたくましさと儚さを詠んだのが小林一茶でした。
それがしも 其の日暮らしぞ 花木槿 (一茶)
わが家の家計も「その日暮らしの」の自転車操業ですが
こういう大らかな心境になりたいと思いつつ
なかなか出来ませんねえ。
そう言えば「家計問題」はどうなったのでしょうか。
もうウンザリとは思いつつも
疑惑は解明されずこちらは長い梅雨のままです。