まろの陽だまりブログ

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せめて心だけでもやさしい
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名作ドラマ『ありがとう』

2018年06月23日 | 日記

いまちょっとハマっているドラマがある。
いや、私ではなく家人なのだが・・・
OAの時間が来るとテレビので微動だにしない。

覚えておられる方もいるかも知れない。
確か1970年代にTBSで放送されたドラマだから
もう半世紀近くも前になるだろうか。
プロデューサーは石井ふく子、脚本が平岩弓枝というコンビで
視聴率が50パーセント超えの化け番組である。
まあ、まだ娯楽の少ない時代だから高視聴率は当然としても
TBSがまだ「ドラマのTBS」として
テレビ界で輝いていた時代の名作ドラマである。
今回はBSチャンネルでの再放送だが
普段はほとんどドラマなど観ない家人が珍しくきちんと見続けている。



主演の水前寺清子と山岡久乃は母娘である。
二人は同じ病院で働く看護婦で
それに恋人役の石坂浩二が青年医師として登場する。
いわゆるシリーズドラマで
確か水前寺が婦人警官に扮するシリーズもあったように思う。
水前寺清子は日本を代表する歌手である。
ドラマなんかには出ないと最初は断固拒否の姿勢だったらしいが
石井ふく子が彼女がテレビ局に来るたび
トイレで待ち伏せて口説き落としたというエピソードがある。

共演は石坂浩二の他には
児玉清、音羽信子、大空真弓、岡本信人などで
みんな若くてピカピカに輝いている。
他愛がないと言ってしまうと平岩さんに失礼かも知れないが
ドラマは家族や恋人どうしの他愛もない話で展開する。
ところがそこで出演者が喋るセリフの
なんと丁寧で美しく正しい日本語であることか。
さすが平岩ドラマと感心する。

ドラマはゆつたりと展開する。
たとえ前回を見逃しても混乱することはめったにないのがいい。
最近のドラマはとにかくストーリー展開が早すぎて
ついて行けなくて途中で放棄しがちだが
そういう心配がなくて安心して観ていられるのが何よりだ。
ホームドラマのお手本と言ってもいい。
ロケシーンも皆無である。
最近のドラマは〈そればっかりだが〉やたらとロケシーンが多く
場面転換で心情描写をごまかしてばかりだが
徹底してスタジオセットでドラマが展開するのも見やすい。
昔のドラマはすべからくこうであった。
まさにドラマの王道である。

よく出て来る公園のシーンも
野外ではなく徹底してスタジオセットである。
今は亡き〈失礼;元気です〉あの佐良直美さんも出ている。
井上順ちゃんも沢田雅美さんもみんな若くて初々しくて素敵である。
そうそう石坂浩二の友人役で出ている
名優・山本学さんも実に男前でインテリっぽくてカッコよく
家人は石坂もさることながらこの人もいいなといっている。

私の場合はやっぱり大空真弓さんだろうか。
清楚で美人で品がよくそこはかとない色香を漂わせている。
私もしだいにこのドラマのファンになりそうだ。
名作ドラマなどというと「懐古趣味」のように思われがちだが
この「ありがとう」には
ドラマの正しい在り方が詰まっているような気がする。
皆さんも、ぜひご覧あれ!