まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

戦いに病み飢えし子ら

2018年07月24日 | 日記

昼休みに新聞をパラパラと斜め読みをしていたら
一枚の写真に頭をガツンとやられた。
臓腑をグサリとえぐられるような強烈な写真だった。

南スーダンの難民キャンプの子供である。
栄養失調に苦しむジョージ・マルティクちゃん〈3〉は
もはや目の前のハエを追う体力さえももない。
南スーダンと言えばアフリカの果ての縁のない小国と思いがちだが
ついこの間まで自衛隊が国連のPKO活動に参加していた
日本とは関わりの深い遠くて近い国である。
ひび割れた灼熱の大地に容赦なく太陽が照りつけ
飢えと戦いに苦しむ420万人もの難民がキャンプで暮らす。
反政府勢力とのドロ沼の内戦が続き
食料や医薬品の供給が途絶えて次々と餓死者が増えている。
誰もが目を背けがちの光景だが
飢えも戦いもまぎれもない地球上の現実である。
何年か前に朝日歌壇に掲載された女子高生の歌を思い出す。

   戦いに 飢え病みし子らが画面にいる

   せめて酒杯を 置きたまえ父よ

そんな厳しいことを言ってくれる娘を待たぬ父は
毎日、ビールをかっ食らって高イビキで情けない限りである。
石垣りんさんのエッセイに登場する中桐雅夫の詩に
怠惰な心をどやしつけられる。

   戦いと飢えで死ぬ人がいる間は

   おれは絶対に風雅の道を道をゆかぬ

土用の丑の日に平気でウナギを食っている自分が恥ずかしい。
まあまあ、そういう短絡的な問題ではないよ
という声も聞こえてくるが、じゃあ、どういう問題なんだ!
と思わず声を荒げてしまうオジサンである。
一枚の写真に衝撃を受ける日もある。