まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

和田誠とイラストレーション

2017年09月18日 | 日記

台風接近の悪天候の中でしたが
イラストレーターの和田誠さんに会いに行ってきました。
東京・墨田区の「塩とたばこの博物館」です。

会場の入り口には
日本を代表するイラストレーターたちの似顔絵がズラリ。
和田さんが描く自画像ならぬ「他画像」です。
いやあ、それぞれの個性を的確に掴んでいて上手いものですねえ。
こうした仲間たちとの交流を通して
日本のイラストレーションの歴史をたどる仕掛けになっています。



和田誠さんと言えば「週刊文春」の表紙です。
私も古くからの文春愛読者ですがこんなにあるとは知りませんてした。
この巨大パネルが三つも四つもあってビックリ。
日本たばこ産業とのお付き合いは
ピースやハイライトのパッケージデザインを手がけて以来だそうで
和田さん自身かなりの「愛煙家」だそうです。

和田さんは多摩美術大学在学中の1957年に
当時、グラフィックデザイナーの登竜門だった「日宣美賞」を受賞。
勇躍、プロの道に進まれたと言います。
その頃は「スラスト」という呼び名さえもまだ一般的ではなく
イラストレーターの地位向上に努力されたとか。
会場の作品紹介ではそんなイラストレーター仲間との交流が
和田さんらしい温もりの文章で語られていて
実に見ごたえがありました。



和田さんの仲間の代表選手が横尾忠則さんです。
1964年にともに「東京イラストレ-ター・クラブ」を設立した
無二の親友とも言っていい存在です。



宇野亜喜良さんもそうですねえ。
こうやって見ると日本のイラスト界を代表するそうそうたるメンバーで
門外漢の私もスゴイなあと思ってしまいます。



和田さんとはタイプは違いますが
長友啓典・黒田征太郎の「K2」の二人も
日本のイラスト界にあっては独自の地位を築いたメンバーですね。



長新太さんのイラストは大好きでした。
独特の画風で「ナンセンスの神様」などと呼ばれましたが
もう亡くられたんですねえ。



安西水丸さんも和田さんの後輩で
イラストに漫画に絵本にエッセイにと大活躍でしたが
この方も亡くなられてしまいました。



独特のキャラで大人気の南伸坊さん。
こうやって見るとそれぞれ画風も個性も際立っていて
みんな違ってみんないいですねえ。



イラストの楽しさにつられて
ついつい「図録」も購入してしまいました。
老後の楽しみにしたいと思います。
会場では「麻雀放浪記」など和田さんが監督をした映画のコーナーや
イラストが出来るまでの舞台裏を描いたビデオや
企画も盛りだくさんでちょっと夢中になってしまいました。
入場料は100円、この豪華なイラスト図録も破格の1000円!
「塩とたばこの博物館」、ぜひオススメです。