秋葉原の街角で・・・
ゴーカートに乗るオバチャンを見かけた。
え、どういうこと?
ゴーカートで公道を走ってもいいの?
どうやら外国人のようだが・・・
すぐ近くには交通整理の警察官もいて
慌てて飛んで来るのかと思ったのにそんな様子もない。
オイオイ、どういうことだよ?
オバチャンは信号にひっかかったが
前の男性は先に信号を左折して走り去って行ってしまった。
これは明かに違法行為ではないのか!
いつ道路交通法が改正されたのか聞いてないぞ!
だいいちヘルメットもかぶらずに危険ではないのか!
ひとり憤慨しているとまた別の一団が・・・
ん、これはスーパーマリオ!
秋葉原ではコスプレなら違法ゴーカートも許されるのか!
隣りにいたオタク風の若者に聞くと
これは正式には「マリカー」というレンタルのゴーカートで
任天堂のゲーム「マリオカート」がモデルらしい。
著作権について聞いてモオタク君は詳しくないようだったが
とにかく外国人観光客に大人気だと言う。
マリオカートなら私も知っている。
ゲーム嫌いだがスーパーマリオカートは面白そうで
よほどやろうかと思ったほどだ。
運転免許を持たない私にとってゴーカートは憧れだった。
遊園地に行けば必ず乗ったものだ。
子供が出来てからも大して興味のない息子を助手席に乗せて
親の方が夢中になってぶっ飛ばしたものだ。
いつだったかカート場で激突事故を起こしてカートが大破。
係員に「スピードの出し過ぎ!」とこっぴどく叱られたこともあった。
つくづく免許を取らなくてよかったと思う。
宴果てての帰り道・・・
マリオカートの集団が爆音とともに疾走していた。
酔っぱらいながら「ああ、ゴーカートでぶっ飛ばしたい!」と
全身がムラムラと興奮して来た。
それは明かに性的興奮ではなく若さへの憧憬だった。
もう一度、子供の頃にもどってゴーカートを走らせてみたい!
見果てぬ夢を追いかけたのだった。〈笑〉