まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

ミサイルとピカソ

2017年08月30日 | 日記

少し秋めいて来ました。
めいて来たというだけで秋ではありません。
ちょっと油断すると夏の復活で
昨夜も蒸し暑くてなかなか寝つけませんでした。



あれほどにぎやかだった蝉の声も
すっかり下火になって季節の移ろいを肌で感じます。
そんなしみじみとした感懐も
朝っぱらからのミサイル騒ぎて吹き飛んでしまいました。
避難とか言われてもねえ。
朝のクソ忙しい時間にそんな訳にもいかずウロウロするばかり。
ホント、迷惑な三代目ですよねえ。



仕事帰りに新サンマを頂きました。
今年も不漁だそうで心なしか身が痩せているような感じでした。
サンマと言えば条件反射のように佐藤春夫です。

   あはれ秋風よ
   情〔こころ〕あらば伝へてよ
   ――男ありて
   今日の夕餉〔ゆふげ〕に ひとり
   さんまを食〔くら〕ひて
   思ひにふける と。

この年になると思いにふけることが多すぎて
ホント、忙しいです。〈笑〉
久しぶりに宮本輝のエッセイを読んだりしました。
この本の装丁、好きなんですよねえ。
パラパラと読んでいるとピカソについて書いた短いフレーズが。

  ピカソは十歳でどんな大人よりも上手に描けた。
  子供のように描けるまで一生かかった。

うーん、あまたある芸術論の中でも
これはじつに秀逸な文章ではないでしょうか。
ミサイルに腹を立てつつも
ピカソの絵を思い浮かべて心ふくれる思いでした。